今日はひな祭りです。
新暦なので少し肌寒いのですが
桃や杏子の花は満開のものも・・・
先日紹介した上の写真は萩山中家のもの。
下も紹介した太宰府館に展示されていたもの。
彩色は異なりますがいづれも同じ原型の作品です。
上のは博多祇園町の中の子家の作例で
下は津屋崎原田(半蔵?)家の製作品です。
このタイプの内裏雛の土人形は
佐賀の弓野人形にも型が入っているようです。
かつて中の子勝美さんに取材したときに、
女雛の肩からストーンと落ちた造形は
木彫の意匠が下敷きになっているのでは、
と指摘をされたことが思い出されます。
原型を彫った中の子吉三郎の多芸の所産です。
中の子にはもう一つのスタンダードな
一回り大きな内裏雛があります。
これは今は亡き福岡市西区今宿の
大橋重雄氏の工房で記録したものです。
大橋氏のポリシーは父清助氏が彩色していた通り、
それをぶれずにきっちり仕上げる、というものでした。
この作品は福岡市歴史資料館に寄贈され
今は福岡市博物館が所蔵しているものと思われます。
いずれも鬼籍に入られた作家の貴重な作例です。