ベストチャレンジ作品を紹介しちゃうぞシリーズ、2回目。
前回は
もじゃクッキーさん『ちょっぴりおしゃべりで、ちょっぴり個性的な動物さんたち』、ころもさん『恋する白くま』などなど、
シュールなギャグ/コメディ作品7つを紹介させていただきました。
(詳しくはこちら→【comicoのベストチャレンジ、シュールで笑える作品7つ】
今回は個人的に好きな「胸糞悪いけど後味いいどんでん返し系」と「モチーフがシュールな擬人化系」を5作品紹介させていただきます。
まずは「胸糞悪いけど後味いいどんでん返し系」から。
野中かをるさん『大正シークレット倶楽部』
あまり言うとネタバレになってしまうため最小限に控えますが、4人の紳士が自分の趣味を語り合う話です。
なかなかの胸糞悪い話です。
短い話ながら、序盤の『絵』の中に伏線が敷かれているのはお見事。
これも縦スクロールを駆使している野中さんならではの技だと思います。
人物の表情の描写が気持ち悪いくらいに圧巻です。
野中かをるさんの公式作品は『失格人間ハイジ』。
ご存知アラサーの人間ドラマで、胸糞感はありません。
全く違った作風で、同じ人物が描いてるとは思えないです。
せんりょう静さん『鬼の走馬灯』
ホラー風味の和風ファンタジーです。
人間の死体から蝋燭を作り、その灯にはその死んだ人間が最後にみた景色、つまり走馬灯が映る。
父を殺された少女・おりんが、その蝋燭を作り、父が最期に見た景色を見るのですが、そこに灯されたのは……
衝撃のラストです。
これも救いようのない話だな。
本当の鬼は一体誰だったのか、読み手それぞれに異なる感想を与える作品です。
せんりょう静さんの公式作品は『水神鳴~みずかみなり~』(土曜更新)。
『鬼の走馬灯』のおりんちゃんもかしこかわいい女の子ですが、『水神鳴』のたまきちゃんもなかなかのかしこかわいい女の子です。
よしださんの『地獄変』
有名な芥川龍之介の「地獄変」が原作です。
ストーリーをかいつまんで説明すると、とある語り部が堀川の大殿に「地獄変」という屏風絵の話をします。
その地獄変ですが、平安時代の仏絵師・良秀は非常に絵がうまかったが偏屈な老人が描いたものでした。
彼には娘がいるのですが、良秀が仕える殿様はその娘を気に入りそばにおくようになりました。
ある日、殿様は良秀に「地獄変」という屏風の絵を描くように命じるのですが……
何がすごいかって、良秀の表情です。
こんな穏やかな初老の男が、地獄変に向き合うにつれて変貌していきます。
そして衝撃のクライマックス、良秀と娘はどうなってしまうのか。
っても有名な文豪のストーリーなので、ご存知の方も多いと思います。
ストーリーを知っていながらも、前述の良秀の表情や、炎が拡がる様子などには思わず息をのんでしまいます。
次回作に同芥川龍之介原作の「邪宗門」が予告されています。
邪宗門は「地獄変」にも登場している堀川の大殿が主人公(予告絵で超イケメン)、もちろん大殿に仕える語り部も登場します。
更新が待ち遠しいです。
こういう「作品名は知ってるけど読んだことのない日本文学」がマンガ化されるのは個人的に大好きです。
夏目漱石作品とかしっくりくるんじゃないかしら。
「源氏物語」はあれだな、ロリコンは公式にいっぱいいるからな。
続いて「モチーフがシュールな擬人化系」です。
ぐわしさん『がっかり日本神話』
擬人化(?)した神々の愉快な国造り。
日本史や文学史で聞き覚えのある『古事記』がモチーフになっています。
というより古事記の内容に忠実に進行されてます。
現在は神代の巻のイザナギとイザナミ、アマテラスとスサノオのところまで。
日本人でも馴染みの薄い古事記ですが、チャラいイザナギや照れてるイザナミなど、パロディ調で描かれてるので堅苦しくはありません。
軽っ!
って軽い感じだったのに、いきなりシリアス展開入ったり、シリアスかと思ったらギャグだったり、絶妙です。
(シリアス展開もまた古事記のとおりです)
本当の日本神話に沿って話が展開するからすごいなーって思うのですが、「あたりさわりのないこと」をサラッと書いたなーって。
・「すっくん」=イザナギの鼻くそから生まれたスサノオ
・叫んでるのが重度のブラコン・アマテラス
直列さん『かたほし#1392』
太陽系惑星を擬人化した作品なのですが、擬人化を忘れるくらいのラブコメです。
地球ちゃんにベタ惚れしてる金星さん(イケメン)
モテたい火星さん(充分イケメンだよ)
人格者の木星さん(イケメン)
なとなど太陽系惑星、水金地火木土天海冥(冥王星って外れた?)がそれぞれイケメンだったり美女だったり性別不明だったりで描かれるのですが、
そんな彼らの中のラブコメがまた太陽系惑星の並びを知ってるだけでもより楽しめます。
でも一番吹いたのこれ。
セーラームーン世代ならこれはわかるはずだ。
絵もとっても綺麗で読みやすいですし何より話のテンポがいい!
人物相関図を入れてくださるあたり、作者さんの優しさを感じます。
あと地球は貧乳、土星は巨乳。
以上、5作品でした。
ベストチャレンジはいったい何作品あるのかわかりませんが、「これは!」と思える作品もいくつかあります。
「あっ、公式いってほしいけど、でもそしたら公式下位のが打ち切りになっちゃう……ていうかインディーズから応援してるバンドがメジャーデビューするときの悔しさみたいな……」
といろいろと思うことはありますが、作者さんの頑張ってる姿勢は勝手ながら応援したいなって。
「どれ読めばいいのかわからない!」
って方は、ジャンル別検索するといいですよ。
またある程度たまったらやりまぁす。
前回は
もじゃクッキーさん『ちょっぴりおしゃべりで、ちょっぴり個性的な動物さんたち』、ころもさん『恋する白くま』などなど、
シュールなギャグ/コメディ作品7つを紹介させていただきました。
(詳しくはこちら→【comicoのベストチャレンジ、シュールで笑える作品7つ】
今回は個人的に好きな「胸糞悪いけど後味いいどんでん返し系」と「モチーフがシュールな擬人化系」を5作品紹介させていただきます。
まずは「胸糞悪いけど後味いいどんでん返し系」から。
野中かをるさん『大正シークレット倶楽部』
あまり言うとネタバレになってしまうため最小限に控えますが、4人の紳士が自分の趣味を語り合う話です。
なかなかの胸糞悪い話です。
短い話ながら、序盤の『絵』の中に伏線が敷かれているのはお見事。
これも縦スクロールを駆使している野中さんならではの技だと思います。
人物の表情の描写が気持ち悪いくらいに圧巻です。
野中かをるさんの公式作品は『失格人間ハイジ』。
ご存知アラサーの人間ドラマで、胸糞感はありません。
全く違った作風で、同じ人物が描いてるとは思えないです。
せんりょう静さん『鬼の走馬灯』
ホラー風味の和風ファンタジーです。
人間の死体から蝋燭を作り、その灯にはその死んだ人間が最後にみた景色、つまり走馬灯が映る。
父を殺された少女・おりんが、その蝋燭を作り、父が最期に見た景色を見るのですが、そこに灯されたのは……
衝撃のラストです。
これも救いようのない話だな。
本当の鬼は一体誰だったのか、読み手それぞれに異なる感想を与える作品です。
せんりょう静さんの公式作品は『水神鳴~みずかみなり~』(土曜更新)。
『鬼の走馬灯』のおりんちゃんもかしこかわいい女の子ですが、『水神鳴』のたまきちゃんもなかなかのかしこかわいい女の子です。
よしださんの『地獄変』
有名な芥川龍之介の「地獄変」が原作です。
ストーリーをかいつまんで説明すると、とある語り部が堀川の大殿に「地獄変」という屏風絵の話をします。
その地獄変ですが、平安時代の仏絵師・良秀は非常に絵がうまかったが偏屈な老人が描いたものでした。
彼には娘がいるのですが、良秀が仕える殿様はその娘を気に入りそばにおくようになりました。
ある日、殿様は良秀に「地獄変」という屏風の絵を描くように命じるのですが……
何がすごいかって、良秀の表情です。
こんな穏やかな初老の男が、地獄変に向き合うにつれて変貌していきます。
そして衝撃のクライマックス、良秀と娘はどうなってしまうのか。
っても有名な文豪のストーリーなので、ご存知の方も多いと思います。
ストーリーを知っていながらも、前述の良秀の表情や、炎が拡がる様子などには思わず息をのんでしまいます。
次回作に同芥川龍之介原作の「邪宗門」が予告されています。
邪宗門は「地獄変」にも登場している堀川の大殿が主人公(予告絵で超イケメン)、もちろん大殿に仕える語り部も登場します。
更新が待ち遠しいです。
こういう「作品名は知ってるけど読んだことのない日本文学」がマンガ化されるのは個人的に大好きです。
夏目漱石作品とかしっくりくるんじゃないかしら。
「源氏物語」はあれだな、ロリコンは公式にいっぱいいるからな。
続いて「モチーフがシュールな擬人化系」です。
ぐわしさん『がっかり日本神話』
擬人化(?)した神々の愉快な国造り。
日本史や文学史で聞き覚えのある『古事記』がモチーフになっています。
というより古事記の内容に忠実に進行されてます。
現在は神代の巻のイザナギとイザナミ、アマテラスとスサノオのところまで。
日本人でも馴染みの薄い古事記ですが、チャラいイザナギや照れてるイザナミなど、パロディ調で描かれてるので堅苦しくはありません。
軽っ!
って軽い感じだったのに、いきなりシリアス展開入ったり、シリアスかと思ったらギャグだったり、絶妙です。
(シリアス展開もまた古事記のとおりです)
本当の日本神話に沿って話が展開するからすごいなーって思うのですが、「あたりさわりのないこと」をサラッと書いたなーって。
・「すっくん」=イザナギの鼻くそから生まれたスサノオ
・叫んでるのが重度のブラコン・アマテラス
直列さん『かたほし#1392』
太陽系惑星を擬人化した作品なのですが、擬人化を忘れるくらいのラブコメです。
地球ちゃんにベタ惚れしてる金星さん(イケメン)
モテたい火星さん(充分イケメンだよ)
人格者の木星さん(イケメン)
なとなど太陽系惑星、水金地火木土天海冥(冥王星って外れた?)がそれぞれイケメンだったり美女だったり性別不明だったりで描かれるのですが、
そんな彼らの中のラブコメがまた太陽系惑星の並びを知ってるだけでもより楽しめます。
でも一番吹いたのこれ。
セーラームーン世代ならこれはわかるはずだ。
絵もとっても綺麗で読みやすいですし何より話のテンポがいい!
人物相関図を入れてくださるあたり、作者さんの優しさを感じます。
あと地球は貧乳、土星は巨乳。
以上、5作品でした。
ベストチャレンジはいったい何作品あるのかわかりませんが、「これは!」と思える作品もいくつかあります。
「あっ、公式いってほしいけど、でもそしたら公式下位のが打ち切りになっちゃう……ていうかインディーズから応援してるバンドがメジャーデビューするときの悔しさみたいな……」
といろいろと思うことはありますが、作者さんの頑張ってる姿勢は勝手ながら応援したいなって。
「どれ読めばいいのかわからない!」
って方は、ジャンル別検索するといいですよ。
またある程度たまったらやりまぁす。
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