今回から数回に分けて、就活を開始して間もない学生に向けて『知って得する就活法』を小出しにして行こうと思います。
第一回目は、合同説明会での言動についてです。
3月から情報公開となり、巷では合説ラッシュに入りますが、着慣れないスーツ姿で右往左往する学生の光景を目にするのは、何年経っても胸が熱くなります。
しかし、当の本人たちは何をどうすれば良いのか分からず、とりあえず来てみましたという感じの学生も多いと思います。
特に大規模な合同説明会では、有名大企業を始めとする様々な業界・業種・職種の企業が勢ぞろいするので、余計に訳が分からないことでしょう。中には会場に入った途端に萎縮してしまい、隅の方で静観するだけの学生も少なくありません。
そこで、お勧めなのがチームプレイ作戦で合説を10倍楽しむ方法です。
心臓に毛が生えている方は一人で平然と何社ものブースを渡り歩けるで、あまり参考にならないかも知れませんが、この方法はどちらかと言うと一人ではどうも不安だな~と感じている人にお勧めです。
チームプレイ作戦とは、5~10人程度のチームで、一人当たりの受け持ち企業を決めて回り、後で報告会を行うという作戦です。
事前に、企業のどういう情報をゲットするのかを皆で話し合い、共通のレジュメなどを作ると一層効果が増します。
それは、自分が受け持った企業の情報を、後で皆に報告する時にまとめやすいのと、皆からつっこみが入った時に、何でも答えられるよう、しっかり聴くという意識が増すからです。説明会では、聞く事はできてもなかなか質問はできないという人が多いと思いますが、後で報告しなければいけないという宿題を持って参加すれば、質問をする勇気も出やすくなります。
割り当ての企業数は3~5社程度で、クジ引きやじゃんけんではなく、基本的に自己申告する事と、ダブってもOKとすることです。
その代わり、各自必ず全く興味がない企業を1社ずつ入れる事です。
上手く割り当てが分散すれば、一人5社×10人で、一日で50社分の情報が整理された状態でゲットできる計算となり、かなり効率が良いと言えます。
実はこのやり方は、その後続く選考の予行演習になる一石二鳥の作戦です。
自分が聞いた情報を他者に分かりやすく報告すること自体、そのまま面接練習になるし、説明の訓練になります。さらにメンバーの報告を聞く事で、何をどう整理すればより分かりやすく伝わるのかが理解しやすくなります。
また、興味のない企業を1社入れるのは、人の話を客観的かつ冷静に聴くというトレーニングになるからです。憧れの人の話は何を聞いても良く聞こえ判断が鈍るのと同じで、自分の興味ばかりでは比較対象が出来なくなるので、あとで迷いを増す事にもなります。
そして、報告会であれこれ質問をし合う時や、その答えに対しての感想や意見を交わす事などは、そのままグループディッスカッションの練習になります。
つまりこの作戦は、選考準備をメンバー全員で助け合いながら実施する効果があります。
そしてまだ、最も大切な効果があります。
それは、チームの一人として自分のためだけでなく、メンバーの為に情報を聞き、整理し、分かりやすく伝えるというミッションを成すことが、まさに仕事の予行演習となるという効果です。
どんな仕事も、組織内で自分の役割を果たすという責任の基に行いますが、それを再現するのがこの作戦の最大の効果です。
出来る事なら、他校の学生とチームを作ったりして良き交流の場にすれば、その効果は何倍も大きくなります。
就活は一人で粛々と活動するのも良いでしょうが、このように仲間を作って楽しみながら進めるのもありだと私は思います。
楽しい就活を満喫して下さい。
次回は、就活メモとスケジューリングについてです。