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シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その2

2017-06-26 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

【1-2】就職活動における自己分析の目的

まずは、就職活動における自己分析の目的ですが、私は、大きく3つあると考えています。
1.自分を知り、好きになり、自信を持つこと。
2.過去の変化に気付き、これからの変化を考えること。
3.自分の事を他者に伝え、理解し判断してもらうこと。
自己分析に対する学生の取り組みや反応を見聞きすると、重要な事という認識は一様に持っているようですが、その手法となると、割と簡単に出来るものと捉える人と、必要以上に難しく捉える人に分かれ、以外に中間的な人は少ないと言えます。(そんなもの必要ないと考える人は論外です)
しかし、両者に共通して言える事は「自己分析=自分を知る事」という認識が大半を占め、それ以上進展していないという点です。
この3つの目的は、単に自分を知る事だけでは不十分だとする、私の思いを整理したものです。
常に意識すべきなのは「自分を知って、それからどうするの?」という感性だと思うのです。
では、詳しく解説して行きます。

① 自分を知り、好きになり、自信を持つこととは

自己分析は、自分を知るためだけに行うものではないと述べましたが、その理由は、単に知る事だけを目的とするのは短絡的で、実は危険性もはらんでいるからです。
自分のことが明確になるということは、自分の中の嫌いな一面や、人と比べて劣っていると思う自分、さらに辛い過去の記憶がよみがえるなど、自分に自信を持つどころか、逆に自信喪失になってしまい、自己分析を遠ざけようとする気持になるケースが、非常に多くの人に見受けられるからです。
「自己分析は、ありのままの自分と向き合うこと。」という考え方がありますが、それは謙遜でも自慢でもなく、素直になって自分に問いかけるという意味です。

そこで最も肝心なのは、その目的(方向性)を明確にしておくことです。
「自己分析は、自分に自信を付けるために行うもの。」という強い目的意思を持つことです。
就職活動における自己分析は、自分の荒探しでも、他人との比較でもなく、自分の自信の源や、やがて自信になると思う情報を探す行為です。
そのプロセス(方向)が、自分を知る→好きになる→自信を持つ、ということになります。
しかし、自分の全てが好きで、いかなる場面でも自信に満ちた人は、恐らく一人もいないでしょう。
「自分を好きになる」とは、「自分を容認し受け入れる」または「自分を許す」という意味です。
もしも今、貴方が自分に自信が持てないと悩んでいるなら、せめて自分の半分だけでも好きになれるよう努力してみて下さい。但し、人と比べてはいけません。
自分の中の「自分らしさ」「好きな事」「好きな言葉」「好きな場面」「好きな人」などを思い浮かべて、それをノートに書いて確かめるのです。
そして、貴方の周りには、貴方を必要としている人が必ずいるはずです。
一人でも思い当たれば、その時点で貴方の自信の源が一つ見つかったことになるのです。

「自信」とは、他者に認められ、必要とされることを実感出来た時に、喜びと共に身に付くものです。
勇気を持って、周囲の人に「私の良いところはどこですか?」などと尋ねてみてはどうでしょうか。
一方、ある程度の自信はあると思っている人なら、さらに踏み込んで、その自信の先に何を目指すのかを、真剣に考えて下さい。自信の度合いや、そのありようは千差万別ですが、さらに磨きをかけ輝きを増すよう努力するのです。持て余して原石のままにするのは勿体ないことです。

② 過去の変化に気付き、これからの変化を考えることとは

自己分析で、どうしても欠かせないのが「変化する自分」という視点で考えることです。
言い換えると「今の自分は、過去から変化し続けてきた自分。では、これから自分はどのように変化して行くのか、したいのか。」という考え方になります。
実は、就職活動とは、今後の自分がどこで、どんな変化をするのか考える機会でもあるのです。
自己分析を「経験の棚卸し」または「振り返り」などと捉えている人も多いと思いますが、それこそまさに自分の変化に気付くためプロセスと言えます。
今までの自分が何をして、何を感じ、何に気付き、何を得て、そして何を犠牲にして来たかなどを整理する事で、自分の変ってきた側面や、変ることのなった側面などが把握でき、客観的に自分を捉えることができるという分析法です。
しかし、最も肝心なのはその先の未来の自分を考える(想像する)ことです。
実際に社会に出て行く時の貴方は、今の貴方ではありません。
数ヶ月、または数年後の、今とは違う貴方が社会人となるために、今の貴方自身を認識し、今後どうなりいたいかを真剣に考える事が重要なのです。

ここで分かって欲しいのは、自己分析を単に過去の思い出探しで終わるのではなく、過去から現在に至る過程で自分の変化を把握し、今の自分がこれから未来に向けてどの様に変化して行くのかを、出来るだけ鮮明にイメージできるまで考えて欲しいということです。
例えば、1年後にどんな会社に入ってどんな生活をしているのか、さらに1年後にはどんな仕事を任されているのか、さらに3年先、5年先と、未来の自分がどうなっていたいかを、まずは自由にイメージしてみるのです。出来るか否かは後回しで良いのです。純粋に自分の希望を描くことが肝心です。
何となく求人情報を閲覧しているだけで就職活動をしている気分になっている人ほど、自分の近未来の生活を想像してみることが急務です。

③ 自分の事を他者に伝え、理解し判断してもらうこととは

冒頭でも述べましたが、自己分析の中で最も難易度が高いのが、他者に伝える行為です。
実は、殆どの人が「自己分析=他者に伝える」という認識が低く、自分の中では分かっているはずが、実際に履歴書で、あるいは面接で、自己PRや志望動機を表現する際、どう書くべきか、何から言うべきか、などと悩み立ち止まるのです。
最初に「就職活動における」と前置きしたのは、それが最も難易度の高い、他者への発信を伴うものだからです。いくら時間をかけて一生懸命分析を行い、自分に自信が持てて、将来の目標が見出せても、それが採用担当者に理解されなければ、意味がなくなってしまうところが、その難しさなのです。

言い換えると「他者に伝える事ができる様になるまで行うのが自己分析」ということです。
更に言及すると、採用担当者は貴方のことを単に知るだけではなく、貴方という人間を理解し、採用すべきか否かを判断するという重要な役割を担っている事を、強く意識しなくてはなりません。
従って、就職活動における自己分析は、採用担当者にとっての判断材料にすることが求められ、それを確実に伝えるためには「伝達力」を要します。
しかし、ほぼ全ての学生が伝達力を必要としていることに、最初は気付かないのです。
そして大半の人は、実際に応募書類を書き始める頃や面接を経験する事で、伝達力の大切さに気付き、自分の力不足を痛感します。
「就活の自己分析は、相手に伝えてナンボ」です。

以上の通り、就職活動における自己分析には大切で欠かせない目的があります。
大袈裟かも知れませんが、この目的を外してしまうと「自分とは何者なのか」「自分なんて分からなくていい」「自己分析など必要ない」という方向に陥ってしまい、当然、就職活動は苦痛で嫌なものになってしまうのです。
では、どの様に進めると良いかを、次回から順を追って解説して行きます。


シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その1

2017-06-26 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

これから数回に渡り「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

はじめに

私たちは皆、日頃から自己分析をしながら生活していますが、それを意識している人は少ないでしょう。
しかし、就職活動の時期になると話は変わり、自己分析は大変重要な意味を持つ行為となります。
学生の中には就職活動は辛くて苦しい時間のようなマイナスのイメージや、無事に内定が取れるのか、といった不安感を持っている人は少なくありません。
私は、そんな学生にこそ、早い時期から自己分析を意識的に実践してほしいと願っています。

私は、就職活動ほど、人生において有意義な時間はないと思っています。
なぜなら、就職活動は、ただの1秒も無駄にならない、全ての行為が未来の自分の創造に役立つ時間だからです。
そして、そんな有意義な時間を実感できるか否かは、意識して実践する自己分析の成果と深い関わりを持っているのです。
就活の時期になって、何となくぼんやりと自己分析を行う人と、早くから目的意識を持って行う人とでは、企業の採用担当者に伝えるべき情報量は雲泥の差となり、当然後者の人の方が、より多くの、しかも整理された情報を相手に伝える事ができる分、理解度も増し内定獲得へ近づきます。
また、就職活動においての自己分析は、単に採用選考を通過するためだけに行うのではなく、これから社会人として一人前になり、未来の自分を創造する力を養う為の方法と言っても過言ではありません。

これから、私の考える就職活動における自己分析の考え方や手法について、詳しく解説して行きます。
さらにその内容は、近い将来社会人になった皆さんが、会社(職場)でも応用できるものだと思います。
勿論、「絶対にこうすべきだ。」と言うものではなく、一部でも、皆さんの就職活動や社会人としての活動の一助になれば幸いだと考え、提案させて頂きます。

そしてもう一つお伝えしておきたいのが、就職活動に立ち向かう姿勢です。
それは「やる前から既に自分に向いている仕事などない、ましてや入る前から既に自分に合う会社などない。」という考え方を持つことです。
自分に向いている仕事を探すのではなく、これか向くかもしれないと思える仕事を探し、自分に合う会社を探すのではなく、自分の方から合わせられそうな会社を探す、そのために行うのが自己分析であり、企業研究なのです。
どんな仕事も、実際にやってみなければ、本当に自分に合うのか、楽しいのかなど分かりません。
「自分に合うかどうか」より大切なのは、「それが好きになれるかかどうか」ということです。
自分に合っていることと好きなことは、必ずしも同じではなく、どんな仕事も好きでなければ楽しくならないし、仮に自分に合っている仕事でも、それが好きでなければ長く続けられないかもしれないのです。
自分が素直に好きだと言えることを明確にし、それを採用担当者に的確に伝える術を、これから紹介して行きます。
勿論、好きな仕事を見つけ、それを獲得するのは容易な事ではありませんが、就職活動は、貴方が近い将来、好きな仕事ができる自分に変化する場所(職場)を探すことでもあるのです。
自己分析をしっかり行い、貴方にしか出来ない就職活動を送って下さい。

1:自己分析の基礎

【1-1】自己分析の捉え方

「自己分析」は、「自己理解・自己認識・自己概念・自己受容・自己容認…」など、類似点の多い言葉で説明されることが多いのですが、私は出来るだけ、その様な言葉を省いて説明したいと思っています。

これから解説する自己分析の概要は、以下のようになります。
「自分のことを、見知らぬ誰かに説明し、理解してもらうためには、自分の内外にある膨大な情報を分類して、取り出しやすく整理しておく必要がある。だからこそ人に協力してもらい、自分では気づけない情報を探してもらったり、以前とは変わった情報に置き換えたりしてく行為が必要となる。」
そして、この内容から最も基本的な捉え方として整理したのが、以下の3つになります。
1,自己分析は、決して難しいことではない。
2,自己分析は、一人で行うものではない。
3,自己分析は、絶えず変化すものである。
何事もそうですが、まず自分が物事をどの様に受け止めるのかが非常に重要です。
私は、多くの学生に「自己分析は楽しいもの。」というイメージを持ってもらうために、この様な捉え方が必要ではないかと考えています。
多くの学生が、自己分析を何か特別な行為のように捉え、必要以上に難しく考えているようですが、実は全く逆で、自己分析は私たちが普段何気なく行っている行為の一つに過ぎません。
また、「自己分析は一人でするもの」或いは「一度行えばもう終わり」といったイメージを持っている人も多い様ですが、それも少し違います。
自己分析は、その意味と手法さえしっかり取得すれば、人生を楽しく過ごして行くために欠かせない、ライフワークのようなものになるはずだと、私は確信しています。
では、なぜ多くの学生が自己分析で悩むのでしょうか。
私は、自己分析を難しくしている原因の一つは、その結果を人に話したり、書いたりする「情報を発信する場面」ではないかと考えています。

自分では分かっている事が、人になかなか分かってもらえないという経験を持つ人は多いでしょう。
また、いちいち自分の考えやその理由を他人に説明するのは面倒だ、態度で分かるだろ!といった感情も、誰しも持っていると思います。
しかし、それが就職活動となると(特に面接の場面では)、全く知らない人に、しかも初めて会ったその日に、自分の考えや要望、さらに自己PRなどを言葉で伝えなくてはならないのです。
それこそが、自己分析を「難しいもの」、「面倒くさいもの」と思わせる原因だと、私は考えるのです。
だからこそ、私は上記の様な捉え方が必要だと思うのです。
私が提案する自己分析の手法は、情報収集と情報発信がセットとなっている点が特徴といえます。
むしろ、情報発信を前提とした自己分析と言ってもいいでしょう。
私は、自分自身で「私はこういう人間です。」と分かったところで、それを周囲の人たちに発信しなければ、真の自己分析とは言えないのではないか、自分の考えや感情を周囲に発信し、その反応を確かめ、自己成長や自己実現に繋げて行くことこそが自己分析の目的ではないかと考えています。
では、次回から就職活動に的を絞って、自己分析の手法をもっと具体的に説明して行きます。