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シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その6

2017-07-11 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

【2-2】インプットに必要な3つの情報源

図で示したように、就職活動における自己分析の情報源(インプット)は、①振り返り、②他者の声、③適性検査の3つに大別されます。
しかし、多くの学生が「自己分析=自己の振返り」という認識だけを持っており、それだけでやったつもりになっていますが、単に自分を知るだけでは不十分と言うより、殆どしていないのと同じです。
確かに、自己の振り返りはとても重要です。
しかし、就職活動においては、振り返りだけで得た情報量では全く足りません。むしろ他の2つから得た情報の方が、意外なほど重要な意味を持ちます。
面倒くさいとか、人に訊くのが恥ずかしいなどと言っている場合ではありません。
出来るだけ早い時期に自己分析に取り掛かるのが、就職活動を楽しくする必須条件です。
では、一つずつ説明してゆきます。

①振り返り:どんな言動をとって来たのかに注目する。

「シリーズ・その2」の就職活動における自己分析の目的②の中で、振り返りの自己分析は、単なる思い出話しをするためではなく、過去の自分の軌跡を整理することで、未来の方向性を見出す作業だということを説明しました。
ここでは、どうすれば過去から未来が見出せるのか、について説明します。
振り返りの自己分析の中で最も大切なのは、様々な出来事や経験の中で、自分がどの様に変化してきたのかを把握することと述べましたが、ここではもっと具体的に、その変化を「言動の変化」として整理することを提案しています。
人の感情や価値観は、その行動や言葉に表れるからです。
逆に言うと、行動や言葉で、自分のその時の感情や価値観を、相手に伝えることが出来るという訳です。
例えば、嬉しいことがあった時に笑顔になったり、悲しい出来事に涙したりといった、表情がそれに当たります。また、道に落ちているゴミを拾うか否かなどは、その人の価値観に由来する行動です。
この様に、自分が今まで経験して来た様々な場面で、どんな行動を取って来たのか、またはどんな言葉を発して来たのかなどを、ノートなどに記録してゆく行為が、ここで言う振り返りのことです。
そして、最も大切なのが未来の自分ですが、それこそ、自分の取ってきた行動が、随分前から変わらないのであれば、未来の自分も同じ行動を取り、変えたいと思う行動はどんな風に変わるのかを考えるということになります。

昔から、時間にルーズな人は、自分で変えようと思わない限り、社会人なってもやはりルーズになり、せっかちな人は、やはり社会に出ても同じようにせっかちな仕事の仕方をするのです。
何事にも真面目に取り組んで来た人、言葉巧みに窮地を上手く乗り切る人、皆と協力的に取り組む人、一人でするのが好きな人、人に頼み事をするのが上手い人など、人には様々な行動パターンがあります。
自分の行動パターンを把握して、変えたいのか、変えたくないのか、などと考えることが、そのまま未来の自分を創って行くこととなるのです。
言い換えれば、自分は今後どんな場面でどんな行動をする人間になるのか、またそんな行動を取る自分が一番活躍できる場所(職場)はどんなところなのか、といった考え方になることが、未来の自分を考えるということです。

つまり、単なる振り返りは、順序通りに並べられた情報の羅列に過ぎないので、それを発信しても相手には想像はさせても、理解まではしてもらえないという結果になるのです。
例えば、履歴書の学歴欄がそれに当たります。
学歴欄を読んだだけでその人を理解できた。という人はおそらくいません。
それぞれ過ごしてきた過程で、どんな事に遭遇し、どんなことを感じ、何をして、何を得て来た人なのかを伺い知ることで、その人を理解してゆきます。
したがって、早い段階で日頃の出来事やその時に感じたこと、考えたことなどを記録することがとても大切です。
記憶だけに頼っていると、実際に応募する時に苦労します。

次回は、他者の声についてです。


シリーズ「大学生のための自己分析のススメ」その5

2017-07-11 | 仕事

就活が楽しくなる!そのカギは、私たちが日々”無意識”に行っている自己分析を早期に”意識化”することです。

「大学生のための自己分析のススメ」と題して、簡単にできる自己分析の手法と活用法を、分かりやすく解説してゆきます。
自分を知ることは周囲や世間とつながってゆくことを意味します。あなたにしかできない就活を楽しんでください。

2:自分を知る手法

【2-1】情報収集と情報発信

これまで、就職活動における自己分析の目的と、分析の型について説明して来ました。
以降は、自己分析の”手法”に焦点を当てて、より具体的に進めて行きたいと思いますが、まずは冒頭に述べた、この手法の、最も基本的な考え方を説明しておきます。
それは、自己分析を「情報収集(自分を知る手法)」と「情報発信(自分を知ってもらう手法)」に分けて考え、後で統合するという手法のことです。
一番の特徴は、他者への情報発信を前提とした自己分析の手法ということです。

この手法を、先に述べた3つの目的と結びつけると、以下のようになります。
1,自分を知り、好きになり、自身を持つこと
2,過去の変化に気付き、これからの変化を考えること
「自分を知る手法」

3,自分の事を他者に伝え、理解し判断してもらうこと
「自分を知ってもらう手」

つまり、自己分析の目的を果たすためには、2つの手法が必要ということになります。
しかし、就職活動を開始したばかりの学生の殆どは、「自分を知る手法」の方だけを重視する傾向があり、情報発信の重要性に気付くのは、実際の選考が始まった後となってしまうのです。
従って、これから説明する手法は、なるべく就職活動以前の段階から始めることをお勧めします。

解説図1「自己分析の基本イメージ」

上の図は、「自分を知る手法」と「自分を知ってもらう手法」をさらに詳細に説明するためのものですが、以降は、「自分を知る手法」を”インプット”、「自分を知ってもらう手法」を”アウトプット”とします。

まずインプットの内容ですが、この図では、自分を知るためには3つの情報源が必要であり、そこから得た情報を基に、自分を構成する要素を分類して整理するという手法を示しています。
実は、自分を深く広く知るためには、自分を振り返り考えるだけではなく、他者に訊いて確かめ、職業適性検査などを受けて、自分の能力や知識を客観的に数値で捉えるといた行為が必要なのです。
そして、集まった情報を分かりやすく整理し、真に自分と向き合うために必要なのが「自分を構成する要素」という情報整理の手法です。

次にアウトプットの内容ですが、この図では、相手に理解してもらうための情報発信として、インプットで導いた、自分を構成する要素の中から、3つのカテゴリーを使って”自分らしさ”を表現する手法を示しています。
実は、自分のことを相手により深く理解してもらうためには、様々な側面から自分を表現する必要があります。
「自分はこうです」と言うよりも、「自分は、こんな時に、こう考え、こんな行動をとる。」という説明の方がより理解が増すという手法です。(詳細は後日述べます)

次回は、自分を知る手法(インプット)について詳しく説明して行きます。