【お知らせ】
皆さんと一緒に考える「空の駅」シンポジアム
日時
2012年7月29日 14:00~16:00
場所
小美玉市小川文化センター「アピオス」
http://m.facebook.com/events/486516831362605?full&guid=ON
<紹介記事>
記者の目 小美玉市「空の駅」 経営策市民に情報を
利益確保へ取り組み重要
2012年7月1日(日) 茨城新聞
小美玉市が同市山野に整備する「空の駅」完成予想図
小美玉市が茨城空港近くに整備する「空の駅(仮称)」について、同市は開業当初は直営とし、その後、第三セクターに移行する方針を決定した。併せて、施設の経営を任せる駅長候補も決まり、徐々に施設の方向性が見えてきた。だが、開業を来年秋に控える中、収益面では説明不足との指摘もあり、市民の間に事業に対する不安の声も上がっている。地域ににぎわいを生み、「地域再生の拠点」となれるか。しっかりとした市民への情報発信を行うとともに、利益確保への取り組みが重要となっている。(石岡支局・黒羽根勝弘)
■民間ノウハウ
空の駅は、物販、レストランなどを備えた複合施設。小美玉市はこれまでに、小川、美野里、玉里の各地区で事業概要について住民説明会を開いてきた。
5月には、青森県にある「道の駅とわだ」の開業に携わった民間会社「うぶすなLLC」の元社長、苫(とま)米(べ)地(ち)祥文(よしふみ)さんを駅長候補として招き、業務委託契約を結んだ。これにより、開設準備や経営面において、民間の経営ノウハウを取り入れる態勢が整った。
同時に、運営方法については、市直営でオープンし、その後、第三セクターに移行する方針を決め、市「空の駅」整備事業推進委員会で了承された。これらは、市議会や市茨城空港利用促進協議会で報告された。
■乳製品生かす
空の駅は、新たな観光スポットともいえる茨城空港との相乗効果を狙う。茨城空港は年間90万人の利用者があり、これら空港利用者や見学者を中心とした市内来訪者に、地元産品を中心にした“小美玉の魅力”を発信して地域活性化につなげる。
公共公益と収益事業の両面を併せ持つ施設で、乳製品加工施設、物販施設、直売施設、レストラン、チャレンジショップやウェルカムセンターなどを備える。地元産品を使った食事や商品にこだわり、地元で取れた素材を同施設で加工し、さらに販売までできるようにする。
特に目玉となるのが乳製品加工施設で、同市の特産の生乳や鶏卵を使ったヨーグルト、アイスクリーム、ジェラート、プリンなどでオリジナルブランドを創出していく。
また、乳製品製造過程の見学、手作り体験の場も想定し、単なる製造、販売所ではない「食育の場」にすることも検討している。
■29日に説明会
市では「経営を担う駅長候補が就任したことで、今後は収益面についてより具体化できる」と話す。
7月29日にはシンポジウムとして、駅長候補者の講演や専門家を交えたパネルデスカッションを行い、事業の進(しん)捗状(ちょく )況を市民に説明。迅速、明確な情報発信は市民の不安解消につながる。
市民が願うのは、施設が“負の財産”とならないこと。そのためにも、乳製品加工施設、物販施設、直売施設、レストランは、利益をどう確保していくかが問われる。
同時に、施設を担う人々が、空の駅の意義を理解し、ともに施設や地域を盛り上げていけるかが重要。その施策づくり、市民参画の仕組みづくりなど、課題の克服へ、多くの力を結集していくことが求められる。
★小美玉市「空の駅」整備事業
市が進める地域活性化事業の一つ。地域の魅力向上、活性化、情報発信、交流拠点などの機能を備える施設を目指す。計画地は茨城空港近くの同市山野地内の約2・5ヘクタール。合併特例債や国庫補助金などを利用する。総事業費約17億5千万円。