とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

アンジェラ・ゲオルギューの椿姫を聴く

2008年08月21日 | Weblog
 バーゲンで入手したDVDはゲオルギューの「椿姫」と「愛の妙薬」のセットで3000円だった。
 椿姫はVTRでオペラ映画版でゼッフィレッリ監督、ストラータス、ドミンゴ、レヴァイン&メトリポリタン歌劇場管で楽しんでいた。これは1980年代の同監督のオペラ映画の中でも出色の出来と思う。オペラの持つバブリーな要素をすべてつぎ込んだ端役にも、小道具ひとつにも「金」をつぎ込んで丁寧に作られている。おそらく今の時代では、できないことをしている。
ここでの椿姫ストラータスの演技と歌は映像にはまりすばらしい。
したがってその後に見る「椿姫」は舞台であれ映画であれ、ゼッフィレッリを基準に見てしまう。
オペラである以上舞台の見てくれと演技力は歌唱力と同等むしろ以上の要素だと思う。
 カラスのスカラ座のLiveも音だけでは想像力に限界がある。
 ゲオルギューの「椿姫」は舞台のLiveとしてはすばらしい。
ヴィオレッタ…アンジェラ・ゲオルギュー(ソプラノ)、アルフレード…フランク・ロパード(テノール)、ジェルモン…レオ・ヌッチ(バリトン)
コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団&合唱団、
指揮:サー・ゲオルグ・ショルティ
制作:1994年12月 コヴェント・ガーデン・ロイヤル・オペラ(ライヴ収録)

主役一人の放つオーラはレオ・ヌッチのジェロモンがオーラを補強し、アルフレート役のF・ロパードのおろかな役柄を際ださせている。ショルティの指揮も全体を引き締め舞台をだらけさせていない。舞台もロイヤルの名を保つ豪華さを残している。
 
 ゲオルギューの舞台を見るついでに手持ちの舞台Liveを見直した。
ヴェルディ:歌劇《椿姫》全3幕
ヴィオレッタ・ヴァレリー………… エディタ・グルベローヴァ
アルフレード・ジェルモン………… ニール・シコフ
ジョルジョ・ジェルモン…………… ジョルジョ・ザンカナーロ
バレエ・ソロ: ガブリエル・ブラウン(アメリカン・バレエ・シアター)
トスカーナ・バレエ団
ラ・フェニーチェ座管弦楽団&合唱団
指揮:カルロ・リッツイ
 シコフとザンカナーロがとても親子と思えない役作りがいただけない。

ザルツブルグ音楽祭
 ヴィオレッタ・ヴァレリー:アンナ・ネトレプコ
 アルフレード・ジェルモン:ロランド・ヴィラゾン
 ジョルジョ:トーマス・ハンプソン
 
 合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
 合唱指揮:ルパート・フーバー
 管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:カルロ・リッツィ

 お金をかけない舞台は正に椿姫がパリの高級娼婦からニューヨークのストリート ガールになった演出

1992年スカラ座 Live
• 演奏者 : Fabbricini, Tiziana (Soprano), Alagna, Roberto (Tenor), Coni, Paolo (Baritone)
• 指揮者 : Muti, Riccardo
• 楽団 : Milan Teatro alla Scala Chorus, Milan Teatro alla Scala Orchestra

ゲオルギューの舞台を見るまでは舞台Liveとして好きだったが、ファブリチーニにさほどオーラを感じない。ただ舞台はスカラの伝統が生きている。またアラーニャのアルフレッドも役柄に合っている。ムーティの音楽もコレがスカラだとテンポが良い。
 




最新の画像もっと見る

コメントを投稿