とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

「くずもち」てなんだ?。スーパーで買った「くず餅」の吉野本葛使用の表示は何を意味するのだ!!!!。

2019年04月06日 | 孤独なグルメ

 先日、鳥撮り散歩の帰りに、スーパーに寄り、平台に積まれた特売の「くずもち」288円を買って帰った。家に戻り食べる段になり「吉野本葛使用」の表示に違和感を覚えた。中国製かと思うほどの違和感を覚えた。すぐにNetをググッタが、XX食品(株)の詳細は不明だった。288円に文句を言っても始まらないが・・・・

 くず餅=久寿餅(川崎大師)・葛(葛飾)餅(亀戸天神)と言われるくらいの江戸文化の所産だ。それこそ原料は小麦粉のでんぷんだ。小麦粉のでんぷんが醗酵したそれこそ醗酵食品だ。このBlog(2012.12.24付け)で神田福尾商店についての思い出を述べたが、私はくず餅が好きだ。そもそもくず餅は寺社参りの小腹を満たすものだった。京のお公家さんが社交で用いた葛粉を溶いてゼリー触感を楽しんだ茶菓子とは異質のものだ。この日食したくず餅は葛粉の使用の為か?最も葛粉の使用%数字の明記がないのでわからないが、くず餅の持つ独特の匂いも、歯ごたえもない、単に水ぽいこんやくゼリーの触感だけが残った。和菓子は文化のはずが文化を理解しない業者がいるのが現状なのだろう。「吉野本葛使用」は何のためにしたのかも不明だ。

 調べてみればここ15年の間で中小企業者は100万社減少とのことだ。平均従業員数を10人としても1000万人の雇用減少が起こっている。そうした中で和菓子業界は中小企業に適した事業だ。駅前立地のコンビニに似ているが、町の喫茶店的役割を果たす。マーケットはインパウンドと比例するはずだ。文化に偽物はいらない。言ってみれば葛粉を入れたくず餅はいらない。インパウンド向けに本物の和菓子を出せば比例的に和菓子の需要は伸びるはずだ。観光は文化を売る商売でもあるはずだ。

 インパウンドを前に、和風に見える「和風風」がもてはやされているが、これからは本物の「和風」の価値が今以上に高まることだろう。しかし残念なことに、和菓子の世界は、新宿花園饅頭も池上本門寺前の相模屋さんも暖簾を下ろしてしまったのは悔やまれる。

 我住まいの地には商店街がない。したがってスーパーのみが食料調達どころだ。和菓子も、洋菓子も、大手製パン業者の品が平台に並ぶ。所沢駅前に出ても和菓子屋さんが消えている。しかも和菓子?が我が家にある時は、どこぞの観光土産のものになってきた。なぜ和菓子業界が一団となって、スタバ―対抗勢力として外人観光客相手に「お茶と和菓子」のチェ―ン展開をしないのだろうか。少なくとも地方の駅前喫茶店は、ポケトークの配布で「和風喫茶店」にすべきではないか。とつまらぬ思いに結論がなってしまった。

 



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