雨の日は、鳥さんを追いかけることができないことから、家にひきこもる。このところ、先日聴いたマタイ受難曲の余韻がのこり、どうしてもBachを聴くことが多く、古いLPレコードを取り出し24bit96kHzにしてPCにダビングしている。
そんな中に久しく聴いていない曲がふくまれるLPがあった。いまなら著作権問題で弾劾されるであろうバッハの編曲になる、ビバルディーの曲を原曲とならべたLPがあった。
演奏もビバルディーの原曲をイムジチ合奏団が、そしてメインの4つのバイオリン協奏曲と4台のチェンバロ協奏曲が続けて聴けるのだ。しかもチェンバロ協奏曲の演奏はおそらくこのLP録音でしかきくことのできない、今となっては歴史的な出会いのメンバーなのだから驚かされる。手持ちの新・旧二種あるカールリヒター盤の演奏をしのぐクルト・レーデルとドレスデン管弦楽団とソリストが、ヴェイロンラクロア、アームグリル、ルージチコバ、ピシュナーとたかだか10分足らずの曲のために1970年代の世界的名手を一堂に会しての演奏なのだ。それにしてもイタリアのきらめく陽光が、チューリンゲンの森の木陰への変化こそがバッハの技量で、バイオリンをチェンバロに置き換えた編曲なのにバッハオリジナルに思えるのがすごい。
しかしビバルディーの作品3-9、3-12の2つのバイオリン協奏曲をチェンバロの独奏曲としたBWV972,976の2曲の協奏曲は、同種のバッハオリジナルのイタリア協奏曲ほどではないが、もっとコンサートで演奏されてもおかしくない曲だとおもった。このLPはおそらく日本国内のみの販売だったのだろう?あまり当時話題にならずに、宣伝販促用のサンプラーLPとして販売されたものだが、企画商品としては面白いLPだった。
同じ宣伝販促用のLPに1年前(1976年)に販売された「ジャズとバッハの対話」と題されたLPも非常に面白い。
このLPも前者同様に原曲との対比が面白く原曲の演奏者もオルガンはコルゼッパでありヴィンシャーマン、バルシャイと、それこそ競い合っての演奏は聴いて楽しい。しかし彼らは70年代の末期にトリオを解散してしまい、80年代になり新たなメンバーで再出発した。その際に録音されたCDも手元にあるが、選曲にもよるが、概して派手さが加わり、明るいバッハに仕上げている。
何か音がゴージャスになり私にはLPで聴いた影を感じる音色を好むが、日本はバブル景気突入時期で87年の来日時のLIVE演奏がFM東京で放送されたのをカセットに録音しそれも現在PCできいている。どちらも演奏曲目自体が、派手目の曲を手がけ、編曲がこれまた輪をかけて派手さをましたもので、個人的には初代の演奏を好むが、これもまたバッハである。
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