とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

所沢ミューズでパユとベルリンフィルの仲間たちの演奏会を聴く。

2016年05月21日 | 所沢ミューズ

今日はパユのソロとベルリンフィルのメンバーによるモーツアルトのフルート四重奏曲をメインとしたプログラムを聴きに所沢ミューズに行った。会場へは、航空公園を通って出かけた。公園では初夏を通り越した真夏の装いで、子供たちが遊んでいた。バラが日差しでしぼんでしまいそうだった。開場はいつもは30分前なのに今回は45分前の14:15分の開場とあってすぐに席に着いた。1階通路に面した席に、普段は見かけないお客さんがいた。「盲導犬」だ。私の斜め前の席だったが、演奏中もお行儀がよく フルートの調べが心地よいと見えて、目を閉じて身動きせずに聴いていた。先日の「高いびき」が会場に漏れたお客を思えば3歳のラブラドールのほうがよほどマナーを心得ていた。

モーツアルトのフルート四重奏曲を全曲生を聴くのは初めてだったが、間にロッシーニの四重奏曲が前半に、そして武満徹のエアーが後半に加わり、、アンコールにドボルザークの弦楽四重奏曲アメリカの終楽章がフルートバージョンにアレンジされたのが演奏された。

最初に演奏されたK.285bが、なぜか音がにごり「なっか変」と一瞬思ったが、すぐに修正されたものの、しっくりしなかったが、前半最後のロッシーニでは、それこそパユの華やかな音色が響きとくにチェロ、ビオラの迫力ある躍動感が加わり、さすがと思った。前半のモーツアルトには不満だったが、後半開始はK.298から始まり、まさにベルリンフィルの緻密で、洗練された響きがあふれパユの音色に魅了された。間に挟まれたパユ独奏のエアは5分強の凝縮されたこの曲を日本と西洋音楽の見事なまでの和洋折衷を成し遂げた演奏だった。尺八的な響きの美しさが印象的だった。最後のK285はスケール間の大きくな演奏でそれこそ協奏曲の様に華やかに終わり素晴らしかった。

 今日の演奏会で特筆すべきはアンコールだった。ドボルザークの曲にはいつ聞いても歌心があふれあふれるメロディーの素晴らしさに魅了されるのだが、それこそ弦楽四重奏曲「アメリカ」がまさかフルートの曲になるとは思ってもいなかった。その驚きとフルートで奏でられたメロディーの美しさに驚かされた素晴らしいアンコールだった。

おまけ

私の手持ちのメディア

モーツアルトのフルート四重奏曲

80年代の日本のバブル絶頂期にSONYの力技で成し遂げたメンバーによる演奏。私には個々の演奏者の実力は認めるがモーツアルトの曲として雰囲気が何か違う。今日の演奏の最初の違和感が全曲通して感じられる演奏

フルートは①と同じランパルだが、パスキエ四重奏団との理想的な組み合わせがLiveの雰囲気も出て素晴らしい。華やかでいてなおかつ落ち着いた美しさの感じられる演奏だ。私の推薦

私が最初に所持したこの曲のLPレコード。今回96khz24bitにデジタル化したが、どうしても音に華やかさが感じられない。バッハには好ましい音だがモーツアルトには華がたりない。

武満徹 エアー

私はこのCDだけだが、今日の演奏が素晴らしい。フルートに尺八の良さを表現したパユの演奏が素晴らしい。

 

 



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