とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

ヤナーチェックの不思議な魅力(1)

2008年04月13日 | クラシックCD
グラゴル・ミサ


カレル・アンチェル=チェコフィル
ヤナーチェクの不思議な魅力を最初に知ったのはアンチェルのLPだった。その後CD化されたが、そのときはタラス・ブーリバとの抱き合わせになった。
このCDはヤナーチェクが現代作曲家ととしてアルバン・ベルクに匹敵するすばらしさを表現している。リズムの切れ味は単なる民謡からの借用とはとても思えない斬新さだ。確かに古代スラブ語のわからぬものには言葉の意味は理解できないが、響く音は新しい。ラベルにもドビッシーにもベルクにも無いものだ。
この音楽には、ヨーロッパの伝統のながれを12音技法で乗り越えたのではなく、自身のアイデンティーの中から作り上げている。そのことをアンチェルは、ストラビンスキーと同列に音の処理を行っている。
タラス・ブーリバでも演奏方向は同様だ。


ヴァーツラフ・ノイマン=チェコフィル
アンチェルと同じ組み合わせをLDで入手した。バーゲンで当時、CDより安いので購入した。値段の割りにはお買い得だった。1987年当時の世界情勢を見れば、この演奏のメッセージはある種強烈だ。しかし演奏そのものは、適度にフォークロア的でありかつ適度にロマン的な味わいで心地よい聴きやすさだ。何故DVD化されないのだろうか。

チャールズ・マッケラス=チェコフィル
これはNHK BSで放映されたものをVTRに録画したものだが、マッケラスはヤナーチェクを世界に広めた功労者だが、前二者の前では評判ほどには良いとは思わなかった。


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