とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

所沢ミューズで東京ルフトアンサンブル 特別演奏会を聴く

2012年04月09日 | 所沢ミューズ



 所沢ミューズのコンサート情報を何気なく見ていたら、「森悠子presents 特別演奏会」入場無料を見つけた。これだけでは何もわからない案内を平気で載せるまさにお役所仕事。最もミューズ主催の演奏会もPRをしないのだから、会場貸しだけの演奏会のPRなどするはずも無いのは当然か。
 演奏団体が東京ルフトアンサンブルとなっていた。取り敢えずNetで調べると早稲田・慶応・明治の学生オケのOBで運営しているとのことが判明。早慶明の三大学はラグビーなら納得だが、アマオケでもあるのかと、興味もち、プログラムを観ると、シューマンの4番の交響曲にブラームスのダブルコンチェルトとしかも指揮者なしでの演奏とのこと。
 私の好きな曲の部類の選曲でどちらもプロオケで結構指揮者アリでも名演奏に当たらない部類の曲に「無茶するなー」と思ったがどうしても聴きたくなった。

 そんなことからも、花見散歩をかね、自宅からミューズまでカメラぶら下げ歩きで行った。 



 正直聴き終わって、驚いた。素晴らしかった。シューマンの分厚い響きも少人数でありながらよく出ていたし、むしろ特徴あるホルン響きも瑕疵もなく綺麗に響き、演奏自体は小編成に強みを活かしたまとまりの良さで、私の手持ちでは、サヴァリシュとバイエルン・シュターツオパーとの演奏のような 縦・横の交通整理の出来た演奏で同じ雰囲気を感じた。
 
 ブラームスのダブルコンチェルトは、終わった瞬間よくぞここまでやったなと他人ごとながら「ホッ」とした。とにかく良くやったというのが感想だ。この演奏もサバリシュとペター・ツィンメルマン&ハインリヒ・シフとの演奏に似ていた。
だがこの曲のおもしろさであるソリストの個性と言うかワガママのぶつかり合いの楽しさは希薄だったが、それはないものねだりで、あまたのCDの中でもザラにきけるものではない。
 とにかく素晴らしい演奏だった。

 この素晴らしい演奏が無料で聴けたことに、 森悠子氏、そして東京ルフトアンサブルの皆様方に感謝します。
 ただ、税金の関係なのだろうけど、無料のコンサートはどうしても演奏途中の入退場者が出るのには困ったもんだ。寄付金の形でワンコインでも徴収したり、ネット予約で入場整理券持参をするなりして、演奏中の入退場は禁止すべきと思うのだが。

 それにしても少ない観客が残念だったことと、所沢ミューズをアマオケの聖地にするぐらいの気持ちがミューズ関係者にあってもよさそうなのだが、何時も質の良いコンサートがあっても、市民に知らせる努力をしていない組織は人件費の無駄では?

参考:私の手持ちのメディアでこの日の演奏と真逆の演奏
 シューマンの交響曲4番 シャルル・ミンシュ=フランス国立管弦楽団 1966年Live
 ブラームス、ダブルコンチェルト ジョージ・セル、オイストラッフ・ロストロポーヴィッチ=クリーブランド 1969年




 


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