単にバブル崩壊だけの要因ではなくデジタル製品全般が価格の急落を宿命としているのだろうか。90年代に入ってからのCDの価格下落は音楽ファンにはありがたっかた。1枚あたり千円を切る名盤が続々でてきた。
4大オペラのCDはそれぞれ個性的な魅力を持つ物もと合わせ複数揃えているが、基準値にしているのは以下の通りだ。
フィガロ:1963年の来日Live 東京日生ホールの杮落に来日した時のもの。
日本でのオペラの幕開けの歴史証明的名演・名盤、足音が臨場感を呼ぶ。出演者すべてが演奏史に名を残す。
カール・ベーム、ベルリンドイツオペラ。伯爵がF・ディースカウ、夫人がグリュマー、フィガロがベリー、スザンナがエリカケート
ドン・ジョバンニ:1977年ザルツブルグフェスティバルのLIVE、
主役のシルズミンズの好き嫌いが評価の分かれ目、世間的には評価は低いが音楽は締りのある運びでベームの手堅さが生きている。
コシ・ファン・トゥッテ:Great Recordings of the Century シリーズ
豪華な対訳伊→英、独、仏、西 録音風景写真入り、音楽はレコ芸推薦、ペンギンでも推薦ここでもベームの手堅さが生きる。
魔笛:旧東ドイツの総力結集とも言えるプロダクション
スイトナーとドレスデンのコンビはフィガロではドイツ語が災いしたが魔笛ではドイツ語での台詞も入り「歌芝居」の雰囲気も出てすばらしい。ザラストラのテオ・アダムもタミーノのシュライヤーもこの時がピークであろう。
最近入手したドキュメント盤の4大オペラは驚きだ、安かろう良かろうなのだから、フリチャイの「魔笛」以外はいずれもMozart生誕200年を期しての記念録音だけに記録的意味もあり持つことに価値がある。しかも前記の1組値段でおつりのくる安さ。これは昔林家三平が口癖の台詞「安くてどうもすいません。」的価格だ。正にデジタル商品は経年劣化の激しい品物なのだ。どうもCDはネット配信の進化で絶滅するのではと思わずにいられない価格になった。この値段で商品流通するとメーカーの手取り利益、流通の手取り利益はいかほどになるのだろうか、といらぬ心配をせざる得なくなる。
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