とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

ビンセント・ダンディのダンディーな曲を聴く

2008年01月11日 | クラシックCD
マニャールの交響曲に魅力を感じたが、そもそも彼の先生はダンディだ。そしてダンディのセラヴァンヌ交響曲=フランスの山人の歌による交響曲はLP時代から好きな曲だった。カサドシュとオーマンディーによるものとミンシュとボストンとのコンビを聴いていた。前者が協奏曲的に後者はピアノ付き交響曲的な名盤は今も色あせない。
録音は古いがCDになって入手したもので、S.ボド=パリ管=A.チコリーニのセラヴァンヌとM.プラッソン=トゥールーズとのP.デュカにささげた2番の交響曲の組み合わせは、ラヴェル、ドビッシーで埋もれてしまったフランスの交響曲を再認識させてくれるものだ。ここに聴ける音楽は、ワグナーとフランクの見事な融合だ。ただ残念ながら未だかれの3番の交響曲は聴けないままである。



エラートで録音された2枚組のCDはダンディの魅力を伝えてくれる。1枚目はM.ヤノフスキー=フランス放送フィルによる,「山の夏の日」と「セラヴァンヌ交響曲」山好きの私にはたまらない魅力だ。2枚目はおそらく日本で演奏されたかどうか疑問だが、パイヤール室内管弦楽団による珠玉の作品とこれまたJ.ドゥワイヤンの弾く「山の詩」が収められている。



ダンディでは絶対に外せないCDがある。時のフランス文化大臣、A.マルローがフランス文化の高揚を狙い地方のオーケストラを育成した。そのひとつにP.デルボーがシェフを務めたロワーヌ県フィルがある。しかしダンディの管弦楽曲の録音とピエルネ、ラボーといったフランク、ワグネリアンの作曲家の作品を集めた、この3枚組みのCDを残してその後姿を見せない。しかしここでのダンディの管弦楽作品はいずれも、劇的な表現を強調したオペラ指揮者デルボーの良さがでた演奏だ。

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