とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

サヴァリッシュ 追悼 その2

2013年03月01日 | サヴァリッシュ




 サヴァリッシュでの日本での演奏機会に恵まれたことは私にはありがたかった。
 正直、クラシック音楽に接する機会は中学生になってからだ。しかも今思えば
チャチな2スピーカーのステレオとLpレコードからだ。その後も、経済的な余裕
はなく、NHK教育テレビとNHK-FM、それにFM東海(後にFM東京)放送からの音楽
情報が全てであった。
 それまでは生の交響楽団の演奏はそれこそ音楽好きの叔母が、チケットが余っ
時に年に1-2度あるかないかの事だった。
 大学に入り、バイトで稼いで、初めて自分でコンサートを選び、聴きに行ける
ようになった。
まさに60年台後半からだ。その時代に頻繁に来日して素晴らしい演奏と様々な
曲の紹介は私の音楽人生には欠かせない出来事だった。
 其の中でも、シューマンの交響曲の素晴らしさは彼の指揮によって知ることが
出来た。
 そうした中では彼の演奏で名曲として蘇えらしたのはシューマンの交響曲4番
とレクイエムだろう。
 冗漫で締りのない曲として見られ、手垢にまみれた改作、改演がなされたこの曲
を「何もたさない、何もひかない」原曲を蘇らせたのは彼だろう。まさにフィラデ
ルフィア引退を前に彼の本拠地とも言えるバイエルンシュターツオパーとの演奏は
素晴らしいの一言。
 
 シューマンのレクイエムも同様で、彼の歌曲の伴奏同様に、曲をあるがままにそ
の良さを引き出すのは彼の才能だと思う。
 どちらもこの曲のベストと思う


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