CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

22-082「ポゼッサー」(イギリス・カナダ)

2022年04月11日 23時50分12秒 | イギリス映画
妻の体に寄生虫が入ったと考えてみろ
 殺人を請け負う企業に勤めるタシャは、特殊なデバイスを用いてターゲットとなる者の近しい人間の意識に入り込み、ホストとなるその人物の人格の所有者(ポゼッサー)となって殺人を遂行する。無事にターゲットを仕留めた後は、ホストを自殺に追い込み、意識から離脱する。
 請け負う殺人はすべて速やかに完遂してきたタシャだったが、ある男の意識を乗っ取ったことをきっかけに、タシャのなかの何かが狂い始める。(「作品資料」より)


 デヴィッド・クローネンバーグの息子であるブランドン・クローネンバーグが監督した2作目。
 
 初監督作品の「アンチヴァイラル」も鑑賞したな。

 他人の脳と体を乗っ取り、近しい人間の殺人を請け負う会社があり、その実行者であるタシャ。

 特殊なデバイスで何日も他人の意識に入り込むため、かなり体、精神に負担がかかる様子。

 殺人までの過程も作りながらの実行。

 大会社のCEOの殺害を依頼され、タシャはその娘の恋人であるコリンの意識に入り込むが、徐々にタシャの様子もおかしくなってくる。

 意識を乗っ取ろうとするタシャと乗っ取られようとするコリンが、体の中で戦っているようにも感じられる。

 その様子は微妙なものなので、どちらの意識で行動しているのか、判断し辛いところもあったな。

 殺人を実行しようとするシーンは、なかなか強烈なものがあった。

 仕事が完了すると、銃で自殺して〝脱出〟するのだが、タシャはなかなかそれが出来ずにいる。

 そうした中、コリンはタシャの夫と息子が住む家へとやって来る。

 果たして、コリンとタシャ、どちらの意識が勝るのか。

 ラストもなかなか鮮烈な終わりを見せてくれる。

 他人の意識の中に入り込み、ターゲットとなる相手を殺害する。
 設定からして興味深く、ことの顛末も予想外のSFサスペンスであった。

/5

監督:ブランドン・クローネンバーグ
出演:アンドレア・ライズボロー、クリストファー・アボット、ジェニファー・ジェイソン・リー
   ロッシフ・サザーランド、ショーン・ビーン、タペンス・ミドルトン、ガブリエル・グラハム
於:ヒューマントラストシネマ渋谷

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