僕の詩集

「人間・人生・生きる」をテーマに、色々な角度から人間を描写し、格言詩を目指しております。
読みやすく解りやすい詩です。

僕の詩集No.1368【 たわいない悪戯 】

2017-07-08 09:50:21 | 
   たわいない悪戯

          にのみや あきら

図書館で
中原中也の詩集を借りた
目次のページに
小さな小さな
レンズを使わなければ読めないような字で
無数の落書き
家でレンズを使って見てみると
たわいのない意見と主張ばかり
落書きしても
本が自分の物になるわけでもないし
いずれは返却しなければならない
なぜ こんな落書きをしたのだろう
自分がいかに中原中也について
詳しく研究して知識がある
それを他人に
強調したかったのだろうが
それならそれで悪戯でなく
もっと他の方法があるはず
たわいない悪戯だ

詩集を返却する時
係員に告げた
図書館の
係員もここまでは気がつかなかった
と謝ることはないのに謝ってくれた
消す作業をするのだろう
付箋を付けていた
でも大変な作業になりそうだ

中原中也が生きていたらどう思うだろう
喜ぶだろうか
それとも・・・
「汚れっちまった悲しみに」
と言うだろうか
コメント
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