海辺の町から

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何おか言わんや

2022-09-28 14:23:15 | 日記

  雨上がりの朝 雲が未だ厚く


  種蒔きし直した大根の芽が出てきました


眠れない夜は本を読んでいる。
秋の夜長の読書なら良いけれどこの所の本の読み方は
寝付けないために読んでいる 途切れ途切れの読み方だけれど
其れでもいつの間にか夢中になって覚醒してしまい逆効果になって。
根暗な性格は物事を楽観的に捉えるのが苦手で突き詰めてしまいがちです。

ウクライナ兵の捕虜の写真に堪えられなくなったり
作り物と分かっている映像も暴力シーンは全く駄目で
肉類を食べるのも好きではないと言う厄介な性格は直りそうも無く
落ち込んだ日々が続いている。
 
そんな時「将来が見えない時読む本」という番組の中で
3冊の本を紹介していた。
1冊目は 伊藤比呂美著「女の一生」あたしはあたしとして生きる潔さを語る書で
2冊目はゆかりの地白河市出身の2つ星シェフ斎須政雄の書いた「十皿の料理」
以前から名前は知っていて読んでみたいと思っていた本です。
素材を生かすも殺すも作り手次第だと。
3冊目は茨木のり子詩集 
寄りかからず
 もはやできあいの思想には寄りかかりたくない
 もはやできあいの宗教には寄りかかりたくない
 もはやできあいの学問には寄りかかりたくない
 もはやいかなる権威にも寄りかかりたくはない
 ながく生きて心底学んだのはそれぐらい

 じぶんの耳目
 じぶんの二本足のみ立っていてなに不都合なことやある
 寄りかかるとすればそれは椅子の背もたれだけ

将来の見えて来た年齢になっても未だ足掻き続け
何おか言わんやの日々です。





老人とコウノトリ

2022-09-24 11:36:16 | 日記

  日中はとても蒸し暑いです


  枯れ葉を除いたらクリスマスローズが芽を出していました


Eテレ ドキュランドへようこそ「老人とコウノトリ物語」を観た。
妻に先立たれた老人と怪我をして飛べなくなった雌のコウノトリの物語。
クロアチアに住む老人ステパン・ヴァギッチ日本で言うところの団塊世代。
狩猟者に撃たれ飛べないコウノトリになってしまった雌のマレーナ

コウノトリは一生ツガイになった相手と添い遂げるという。
独り身の老人ステパンは飛べなくなったコウノトリに自身を投影していた。
毎年春になるとマレーナのツガイ雄のクレぺタンが
子作りのため越冬地アフリカからマレーナの待つクロアチアへと戻ってくる。
秋になれば飛べないマレーナを残して子供と共に旅立っていくこと26年。

雪が溶け越冬地のアフリカからヨルダン川を越えて彼女の元へとやって来る。
その日が近づくと塒を整えて待っているマレーナ 毎年3羽から5羽雛の誕生をみるが
傷ついたマレーナの翼では温められず雛を死なせてしまった事から
生きた魚しか食べないコウノトリのために老人ステパンは湖で魚を釣り
弱った雛は自宅で育てていた。

ある年越冬地から戻る時季がやって来てもマレーナの元にクレぺタンは帰ってこなかった。 
1万5千キロの旅の途中で力尽きたのか それとも知らず日が暮れるまで
新しく作られた塒の上で彼の帰りを待つエレーナの姿が愛おしくてならなかった。


胸をなで下ろしています

2022-09-21 20:44:57 | 日記

  昔読んだ詩集を段ボールの中から引っ張り出して 遊んでいました


用があって街まで出かけた。
台風が去って丸1日経っているので 通れるだろうと高を括っていたが
1時間の道のり其処彼処で倒木の撤去作業が行われていた。
雨以上に今回は風が強かった為 海岸線の風除けになっていた樹木は
潮をかぶって枯れ 広葉樹は紅葉の時を待たずして落葉していた。

昨日朝犬の散歩に出てみると見事
潮を被った菜園は一からの出直しを余儀なくされ
植えたばかりの苗は見る影もない。

亘理町の海岸線近くに住み 東日本大震災を経験した友人から
災害時の心得を伝授してくれていたので 今回もできる限りの備えをしていた。
多くの人達が心配して下さっている事が有り難く嬉しく思ったのでした。

少しの被害で済んだのも西日本豪雨の時のような雨(早朝2時間で200超)を
想定していたけれど思ったほど降らなかったことが幸いして
結果的に大きな土砂崩れも無く 胸をなで下ろしたのでした。

忘れ物の夏の太陽を独り占めにして手摺り一杯に広げた布団
暖かい寝具と交替して 今夜は温かい食べ物を作っている。

台風の只中に

2022-09-19 13:17:07 | 日記

  小潮の干潮時というのに波止すれすれに 高潮に波が重なると恐ろしい


  海辺の町は向かいの島が波止の役目をしてくれている


震度にして1~2の横揺れを感じながら本を読んでいる
分からない言葉を書き出しながら。
読むことに熱中していると時間を忘れているが ガシャという瓦の浮く音に
ひやりとしながら雨戸を少し開けてみても分からない
強烈な風に硝子が膨らんで慌てて閉めている。
家を持ち上げるような風の強さとゴオーッという重低音のうなり音は
繰り返す波のようにやって来る。

鹿児島に上陸した頃から暴風雨圏内にあり九州を北上しても
中国地方を東に進んでも未だ海辺の町は暴風雨圏を抜けられず
長時間晒され堪えている。

朝起きて空が見えたらどうしようかとそんなことまで考えていた。
普段聞き慣れない音におののき身体は狼狽えている。
台風が過ぎ去るまでは外に出られないけれど凄いことに為ってなければ良いのだが。

14号台風

2022-09-16 17:05:21 | 日記

  嵐の前の静けさ


  幼なじみから非常食にって


台風がやって来そうになると海辺の町は忙しい。
財産の一つでもある船の係留に男達は朝から余念が無い。
11号台風の時は勢力の強さに驚いたが
今回の14号は暴風圏も視野に入れなくてはならず
風雨に長時間さらされそうな雲域である。

西日本豪雨の時は10日間陸の孤島と化したが
軟弱な地盤 土砂崩れに遭遇すれば忽ち孤立化してしまう
ユックリじっくりの台風が一番影響が大きくボディーブロウのように効いてくる。
其れも日本列島に沿って進みそうなのだから。
実りの秋を迎え一年の苦労が報われる時季
どうか静かに過ぎて欲しいものと。

静かな海辺の町も沖合に出している養殖筏を波の穏やかな湾内に漕ぎ入れ
何時もと違った機械音がしている。
台風が近づく前の雨の降らないうちに全てを片づけておくのが鉄則で
後はひたすら天気予報と睨めっこの時間なのです。

書くこと・話すこと 南木佳士より
「書かれた言葉が次の言葉を呼び・・
知らぬ間に言葉の海のはるか沖まで泳ぎだしている。
この海で泳ぐのが嫌いだったらもとから文章なんか書いていないはずだ。」