心の音

日々感じたこと、思ったことなど、心の中で音を奏でたことや、心に残っている言葉等を書いてみたいと思います。

強いパットは女らしい

2004-11-13 11:03:24 | Weblog
 このタイトルは、週刊新潮11月4日号に、元医者で作家の渡辺淳一氏が使っているものです。渡辺氏はさすがに元医者だけあって、人間の体について詳しく、色々なエッセイを書いています。そういえば以前「男というもの」(中央公論社)という本も出されていました。この本には「男の本音とか、男の心と体の実態」について、興味深く書かれていたと思うので、「男の本音を知りたい」とか、「あの人が何を考えているのかよくわからない」とお悩みの女性の方にも、お薦めです。
 さてこのタイトルは、もちろんゴルフに関することです(ちなみに私はゴルフをしないので詳しいことはわかりません)が、「強いパットを打って行きすぎた」時、「男らしい」という表現をするそうです。逆に短すぎると「女らしい」ということになります。
 医者でもある渡辺氏が言うには、「男と女、明らかに強いのは女性である」のに、この表現は逆だというわけです。「男は強くも、たくましくもない」のにと。
 なるほど確かに一般的に男は強いというイメージはありますが、これはあくまでも瞬間的な動作に限ってのことだけだそうです。切れやすくて瞬間的な暴力をふるうのも我慢がきかないからで、これは持続する生命力が弱いからと言います。すなわち「男は体とともに精神ももろく、忍耐力に欠けている」と。
 男と女の両方を育てたことのあるお母さんに聞くと、「男の子のほうがひ弱で、手がかかる」という例が多いのだそうです。「産むのなら初めは女の子のほうがいい」というのも、女の子のほうが強くて育てやすいからだというのは、よく耳にすることですし、男の平均寿命が女に比べて7歳も短いというのもよく知られている事実ですね。
 渡辺氏が言うには、「男の見かけの強さは、心の弱さをかくすためのよろいで、女の見かけの弱さは、心の強さをかくすためのベールである」と。「創造主である神様は、外見と内面を別々に造り給うた」と。
 我々は表面的なもので、何事も、判断・評価しがちですが、やはり本質を見極めることが大切ですし、本質を見極められるような目や、判断力を身につけたいものです。それと私たちがもっている固定観念というものが、物事の本質を見えにくくしていることもよくありますね。
 渡辺氏の文を読み、そんなことを考えたりしました。それにしても、古典の世界にもある通り、男女の理解が難しいことは、永遠のテーマであり、解決することはないでしょうけれども。