思いつくままに書くブログ

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【2013年冬韓国旅行】安楽死状態の京釜線セマウル号

2013-01-21 12:35:37 | 旅行
〈KTX138号〉は釜山駅の構内を出たあたりで地下に吸い込まれます。新線は釜山をトンネルでやりすごします。外が見えないから速いのかどうか分からなかったが、ほどなくして外に出るとKTXらしい速度になっていた。車窓も完全に山の中。街は殆ど見えない。

途中駅の蔚山で勢乗り込んできた。ソウル~釜山の速達タイプでも蔚山・新慶州のいずれかは停車するのが多いので、新線区間では利便性がいいようだ。隣が空席だったがビジネスマンが乗ってきた。乗ってくるなりテーブルを出し、上にカバンを置き、リクライニング倒して眠るので、東大邱で降りるときに起こしたが不満そうな顔をしていた。

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2分遅れたが、47分で東大邱に到着。雪が残っていて除雪作業中。近くの食堂で昼食にしようと思ったが、これといって入りたくなるような店が無く。かといって駅に戻っても値段の割りに美味しくないのは過去の経験で分かっている。

それじゃあ改めてKTXで新慶州か蔚山まで引き返して新駅で降りてみようかと窓口に引き返したが、あっさりと方針転換することに。14時33分に釜山行き〈セマウル1056号〉があるのだ。かつての花形列車もソウル~釜山に関しては風前の灯。KTXはトンネルだらけで景色は望めなかったが、こちらは座席も格段に広くなる。今となっては5往復しか走っておらず、この機会を逃したら乗るのも難しい。指定券も難なく取れた。窓口係もこういう区間でセマウルやムグンファの指定券を要求すると「KTXじゃないのか?」と訊いてくるが(乗り放題のKRパスだから)、セマウルは14時33分発で15時51分着。直近のKTXは14時36分発だが釜山まで新線経由ではなく密陽経由なので15時44分着と所要時間は殆ど一緒。

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結局昼食はホーム上売店で寿司折を。キンパブと稲荷寿司が入っていて3,000ウォン。

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入ってきた列車は京釜線を進むのにたったの7両編成。しかもセマウルならPP方式の車両が思いつくが、なんとディーゼル機関車が牽引した客車タイプ。かつては16両編成のPP動車がひっきりなしに走っていて、食堂車でKRパス見せて2割引で食事したのは10年位前の想い出。
(ウィキペディアによれば4日前、1月5日を以ってひっそりと引退してしまったようだ)

指定された座席は前の主が降りたばかりなのだろう、ゴミだらけでリクライニング故障中。ボタンがつぶれて倒れない。窓側席だったが通路側が空いているのでそちらに座ります。

車内も非常にくたびれていて、窓も汚れているし壁も薄く黒ずんでいる。かつての花形とは思えない扱いでなんとも残念である。KTXがソウルから釜山をはじめ、木浦・光州・麗水・晋州へ行くようになり、一方では「ヌリロ」や「ITX-青春」なんてのもある。今後、セマウル号に新車が投入されたり改善されることはなく、ひっそりと消えてゆくんじゃないか、そのため今は安楽死状態にしていると考えるのは考えすぎだろうか?

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最近じゃムグンファのほうがよっぽど旅らしい列車じゃないかと思うようになってしまいました。