思いつくままに書くブログ

基本、旅行記と日本ハムファイターズの事しか書きません。

ぼったくり商法からみた志摩観光

2015-11-30 11:18:24 | 2015年の旅行記

賢島駅に着いたのは13時半前、遅めの昼食にするが駅前を見て驚いた。何も無いのである。

私は鳥羽から先に来たのは全くの初めてだが、近鉄の終着駅で観光地だし、駅前には土産物屋や飲食店が立ち並んでいるものと勝手に想像していた。しかし駅前にあるのはバスの発着場で、大半の人がどこかの送迎バスに乗って行ってしまった。だから発展しないのか。駅舎2階には喫茶店があって食事もできるが、手こね寿司1,100円とか伊勢うどん700円とあって観光地価格だし、場所柄本格的なものが出てくるはずもないので相手にはしない。

その駅前を少しだけ進むと水族館。近鉄グループの志摩マリンランドというようだ。たまには水族館も面白いかもしれないし、ここなら食堂があるでしょうと思ったが

1,300円の入場料は高い。マンボウが有名のようだが、1,000円以下が妥当ではなかろうか。〈つどい〉車内に割引券でもあったら印象が違ったかもしれないが、そんな感じの施設だったから入らない。水族館に入らなくても食堂はあって入れるが、人気が全く感じられなかったのでハズレな気がして辞めた。

駅に戻って反対側に回ると遊覧船の発着場。

こちらに飲食店があるかと思ったが、港に面したラーメンの提灯が下がる店は閉店中。旅館兼営のレストランが見えたが店が2階とのことで、入口にメニューは書いてあったが価格が記載されてないので、どうも嫌な感じがするので入らなかった。もうこれは昼食は諦めて、駅構内の売店(ファミマ)でおにぎりか弁当でもと思った矢先、線路の高架下に食堂を見つけた。店構えはどこの田舎にもあるような食堂で、まあラーメンや丼ものはあるでしょうと店に入った。

店内には先客が3組いたもののどことなく大人しい。だれ一人話していない。店員が出てくないなと思ったら遅れて「いらっしゃいませ、おひとりさま、さあどうぞ」と席に案内される。それで何を注文しようかと壁を見渡しても舌代は無いし、卓上にはクリアファイルに挟まれた定食メニューだけがある。なので「メニューください」と言ったのだが驚いた。

「それメニューです。できるのはそれだけです」

その内容を見て一瞬に「シマッター」と、一番のハズレを引いてしまったではないか。品数は10種類あるかどうかで、ラーメンも丼ものも無いのだが、どれもこれも高すぎる。写真付きメニューなんだが、一番安いのがカレーライスセットで1,300円。専門店でもあるまいしサラダを無理やりつけてセットに仕立てた感じでこの価格はあり得ない。他にもトンカツ定食1,600円、エビフライ定食1,600円などここでないと食べられない料理でもないのにこの価格はあり得ないし、伊勢うどんセットがありうどんと何のセットか忘れたけどこれも1,600円。うどんなど500円もあったら食べられる料理だ。手こね寿司は1,800円だったかと。大体単品メニューができないと言うのは解せなく、どれもこれも無理やりセットに仕立てた感があった。

要は競争相手がいないからこんな価格を付けるからで、昔ながらの観光地の「高かろうまずかろう」の店の典型だ。よそ者の財布の中を狙ったような商売が今時残っているのが情けないし、接客も悪いようで、店員が「長く待たせたねー」って料理を運んで来たら、その客が「どれだけ待たすんだ!」って怒っていた。けれど悪いと思う気は内容で「ゴメンなさいねー」だって。あまりに待たすから他の客は黙り込んでいたのか。みな一様に「高いなー」「遅いなー」って思っているだろう。

こんな店で食事することも無く、「ご注文決まりました?」と来たので「悪いけどこのメニューじゃ乗り気にならないわ」と席を立った。何か文句言うかと思ったが「ああ、そう」とだけ。店員も慣れっこなんだろうなと思った。来年サミットを迎える観光地に、いまどき時代錯誤な飲食店があるのは行政にも問題ありだと思う。折角来た観光客も不満を持って帰るだけだ。店の名前は明かさないが、あえて言うなら我らのファイターズ4番打者、中田と同じ名前の店だったとしておく。絶対入らないことをおすすめする。

もっとも入る前に食べログを見ていたら全力スルーする店だっただけに(2件しか無い口コミすべてが文句)自分としたことか。

結局駅売店でおにぎりを買って食べて、普通電車で鳥羽まで引き返した。改札を出ると迎えのドライバーみたいな人が3人くらいいるんだがどうも雰囲気がおかしい。タクシードライバーのようだが格好はヨレヨレで顔は無精ひげ、運転手が被る帽子をしているが白い部分が手垢や埃でくすんでいる。もしやしてと思ったら予感的中で、特急からグループ客が降りて来たら一目散に寄って行き何やら言っている。結果は相手にされなかったが白タクなのである。法人タクシーだったらヨレヨレなはずもないし無精ひげなはずもなく、名札を付けていて当然だから。

駅構内でしているということは駅員も黙認しているということである。ぼったくり飲食店に白タクが横行する観光地。来年のサミットがあろうが無かろうが、このようなことは誰が何を言っても未来永劫変わらないと思う。そのような観光地は衰退してゆくだけだ。