山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

小さい秋見つけた

2019年09月30日 | いきもの
 令和元年度も折り返し地点まできた。明日から引き上げられる消費税に、やれ、「前倒しで予約だ」だの「スマホ決済に切り替えた方が得だ」だのと右往左往している日本人の、何と多いことか。しかし、私は知っている。今回の増税による騒ぎが比較的穏やかなのは、    『すごく増えた感じがしないから』
 「そんなことにまで気付いているなんて、マタギちゃんすごいね。とても5歳とは思えないよ。」
 マタギちゃんの単純なイメージだけ言うと、最初の消費税は、「百円出して百円のものが買えなくなる。」という恐怖感が大いに働いたと思う。その後の増税だけど、3%⇒5%⇒8% そして、今回の10%だ。
 たし算で思考すると、+2、+3、そして今回は+2%である。これまでと似たようなものだ。だったら、これまでのような政権がひっくり返ってしまうほどの大騒ぎになってもおかしくないはず。それなのに…。
 「ちょっと待ったあ! 何で政治経済論を述べてるんですか!
 語るのは、自然、調理、人とのつながりだったはずでしょう。」
 すみません。横道に逸れすぎました。本日の本題に入らせて戴きます。

秋の空が広がります

 本日は、平日の日勤。と言うことは、途中に1時間の休憩が取れるのだ。現在の勤務は、体力を全く使わない内容。そのためにメタボが進行しているのだと思う。だから、この貴重な1時間を使って身体を使い体力維持を図っている。
 具体的には、職場周辺の散歩。ただ、時間が限られているから、出掛けるコースも限られてしまいマンネリの危機を感じてきた。その打開策として、カメラを片手に季節探しの散歩を試してみた。
 これが、結構良いんですね。歩く度に、ほんの少しずつとは言え、季節が進んでいくのが分かる。本日は、小さな秋(もう、かなり進んでいるから、中ぐらいかな?)を見つけてきました。


植物も秋の装いです


夏場まではつがいで暮らしていたカモたちも群れになりました

 ああ、秋だねえ。散歩の帰り道、どこからともなく良い香りが漂ってくる。間違いない。これは、キンモクセイの香りです。
 この香りは、どこから来たのだろう。明日の散歩は、香りの主を探す時間になりそうだ。

ダイコンっぱ料理(お陰様をお互いに)

2019年09月29日 | 日記とレシピ
 好天に恵まれた土日だった。しかし、残念ながら、私にはボランティアの活動予定が入っていたので遊びに行くことは出来なかった。
 マイタケの成長が非常に気になるのだが仕方がない。月をまたいで10月2日までは身動きが取れないので、それまでは、まな板の鯉に甘んじます。運を天に任せましょう。

ありがたいお裾分け(ちょっと多すぎますけど)

 ボランティア2日目の本日の作業は、結構早めに終了して、14時前には帰宅。
 若い頃は、このぐらいの時間でも、高速道路を使って山奥に瞬間移動して山菜採りをしていたのだが、さすがに、そこまでやるパワーはない。
 家に帰って代わりにやるのは、インターネットの記事検索。本日最大の記事は、終わってしまった『なつぞら』(特に「おんじ」)への書評やツイート。読みながら、共感してウルウルしてしまう。
 そこに、玄関のチャイムが鳴る。「こっちは涙顔なんだから、誰か出てよね。」と思うようなときに誰もいない。仕方なく玄関に行くと、向かいの住人。
「いやあ!この前のマイタケ、うめえっけやあ!!」
と言いながら、大きなビニル袋を2つ差し出す。見れば、大量のダイコンっぱとハクサイっぱである。
「今日、間引いたのよ。協力してくれ。」
 そうか、マイタケのお礼を兼ねてるのね。
 恐縮しながら受け取って、来月のキノコ採り同行を確認し合う。彼も、ホリデイマタギの仲間なのだ。但し、マイタケとか湯殿山のタケノコみたいな厳しいやつには同行しませんけどね。

とりあえず、このぐらいは行けるかな?

 さて、葉っぱは瑞々しくて美味しそうだけれど、量が半端でない。これを、うちの奥さん(多分、この世の中の殆ど全ての奥様方も)が見たら機嫌を悪くするのは目に見えている。
 さあ、どんどん調理してしまいましょう、奥様の目にとまる前に。とにかく、量が減らせて日持ちがする奴。…炒め煮かな。ダイコンっぱの半分ぐらいを洗って調理開始。

≪ダイコンっぱの炒め煮≫

  下ごしらえの部
   ・葉っぱをよく洗う(特に、茎の根元は丁寧に)
   ・細かく切り刻んでいくが、茎の固さが変わる = 手ごたえが小さくなる
 ポイントがあるので、固い方と柔らかい(葉先の)方とを分けておく。
   ・肉や魚介を細切れにしてスタンバイ
   (今回は、竹輪とソーセージを計150g程度)

  調味料の部(大根の葉350gに対してです) 
   ・炒め煮王道の比率: 酒、みりん、醤油(各大さじ1)
   ・隠し味的に   : オイスターソース(小さじ1)、ごま油(小さじ1)、
              顆粒だし(若干)
   ・仕上げに    : 白ごま(適量)

  調理の部
   ・まず、肉系を炒めて、しっかりと香りを出す。
   ・刻んだ葉っぱのうち、固い方(茎側)も入れて炒める。
   ・熱が通ってきたら、柔らかい方(葉側)も入れて、フライパンに蓋をする。
   ・葉が急激に縮むので、それを見計らって、ごま油と白ごま以外の
    調味料を入れる。
   ・水分を飛ばしながら和えていく。
   ・水気が見えなくなってきたらごま油を入れ、全体に回ったら、
    白ごまも和えて火を止める。

 いつも通り、不正確なレシピですが、私の作り方はこんなものです。
 ただ、この手のレシピで気をつけたいのが、途中の味見。だんだんと煮詰まっていく = 味が濃くなっていく料理なので、途中で味見して薄味と感じても、最後には別物(界王拳とかフリーザの変身後みたいなもの)に変わってしまうということを念頭に置く。基本的には薄めの味で前半戦を折り返さないと、後半で不健康な怪物に変身してしまう心配があるのだ。途中での調味料の追加は、極力慎重に行うようにしている。

けっこう美味しく出来ました ほっ

 家族に味見をしてもらうと、突貫工事だった割に評価は上々。よかった。せっかくの好意を無駄にせずにすみそうだ。
 いろいろな意味のよかったが混じり合ってできた料理なのだが、その中でも大切にしたいのが、『お陰様』と『お互い様』。感謝の気持ちを、お互いに持ちつつ、届け、受け取りあいながら、つきあいを続けていきたいものですね。 
     

マイタケ料理Ⅲ(美味しく仕上げてシロちゃんも満足?)

2019年09月28日 | キノコ料理
 3日前に大当たりしたマイタケ達。そのあらかたは、配ったり、冷凍・乾燥保存になったり、調理されたりで、嫁ぎ先はほぼ決まり。
 本日は、生のまま残っているマイタケ料理の最終回。
 レシピは、天ぷらに決まっている。なんて、偉そうに言うが、実は自信なし。

今回の主役 シロちゃん

 だって、天ぷらってものすごく難しい料理方法ですよね。
 素材によって、衣の配分も変わる。温度設定も変わる。当然、揚げ時間も変わる。
 今回用意したのは、シロマイタケ(愛称シロちゃん)。前回記したように、取り扱いがデリケートな『深窓の令嬢』である。
 干せば、縮んで強度も増すんですけど、それはしません。だって、天ぷらならば、衣に潜らせる前に、薄く小麦粉をまとわせるのが鉄則。そのためには、湿り気が必要なのだから。何よりも、揚げたあとのホクホク感は、水分がなければ成立しません。

 私の場合、以下のようなことに気を遣いながら天ぷらを揚げています。
≪天ぷらの留意点≫
素材の部

   ・マイタケを一口では食べきれないぐらいの大きさに切り分ける
   ・大きい分だけ形は複雑 汚れとりには細心の注意を払う
   ・小麦粉をサラッとまぶして待機
衣の部

   ・冷水半カップ
   ・小麦粉(大さじ5)と片栗粉(大さじ1)をブレンド
   ※揚げる直前に、ふるいにかけて、サラッと混ぜる
揚げ方の部
   ・コンロを160℃に設定する
   ・衣に潜らせた素材を次々に投入
   ※あまり入れすぎると温度が下がって良くないらしい
   ・浮いてきて泡が小さくなってきたら裏返して取り出す
   ・油を切って出来上がり

 あんまり詳しく書いても面倒なので、この辺で止めておきます。いろんな方々の受け売りでやってます。

 
揚げ上がったばかりの天ぷら

 出来た天ぷらのかけらを妻がつまみ食い。
「すごく美味しい!」
この感想に胸をなで下ろす。とにかく、天ぷらは難しいし、自信がないから。
 それよりも何よりも嬉しいのは、シロちゃんが美味しく仕上がったこと。ボロボロにならなくて良かったあ!!これで成仏?じゃあなくて、満足してくれるんじゃないかな。

 「採れて嬉しい」から「食べて嬉しい」の喜びに辿り着くのが、狩猟者思考の王道だろう。
 ただ、その陰に、「命を無駄にしなくて良かった」という喜びがあることを忘れてはいけないと思うシロちゃんとのつきあいだった。
 

マイタケ料理Ⅱ(みんな上手に食べ切ってやりたい)

2019年09月27日 | キノコ料理
 昨夜のマイタケ料理は旨かった。家族も大喜びだった。

シンプルなんだけど満足な料理でした

 出来上がった料理を、家族が喜んで食べてくれている様子を見るだけで、私も満足です。苦労を重ねた報いです。本当に嬉しい。
 ただ、困ったのが、残った収穫物のアフターケア。前回書いたけど、下ごしらえが半端でなく大変なんですよ。手つかずのマイタケは多分、まだ、2㎏ぐらいはあるはず。その中で、特に、シロマイタケが厄介。
 マイタケは、その色合いから、「クロ」「チャ」「シロ」に類別される。確かに、山中で出会うマイタケは、この3種類に分かれる。
 この中で、「クロ」が一番珍重され、「シロ」が軽視される(高値がつかない)ようだ。いろいろと情報を集めてきたが、この傾向は日本中のマイタケ産地で共通の傾向のようだ。
 私の経験では、シロマイタケに出会うのは、倒れた木の幹と地面の境目に出来た隙間や、ミズナラの木の根元の奥。つまり、シロは、日が当たらないために日焼けできずに育ってきたマイタケ。謂わば「深窓の令嬢」なのだと思う。逆にクロマイタケは、日当たりの良い場所で出逢うことが多い。だから、「健康優良児」と言ってよい。
 でも、日に当たって育ったか否かだけで格付けされてしまうなんて、何だか人間社会の不条理を見るみたいで可愛そうになってしまいますよ。

同じマイタケでも、色は明らかに違います

 本日は日勤。勤務先から帰ったら、まずは、手つかず状態のマイタケの下ごしらえをと考えていた。
 ところが、家に帰ってみると妻が、
「これ以上は無理。」と言って、下ごしらえをしたシロマイタケを見せてくれた。おおっ!!
 妻は、使える時間を見つけて、残っていた(シロ)マイタケの下ごしらえを進めてくれていたのだ。4~500gぐらいあるかな。感動!これは、大変だったでしょう。ありがとうね。

ここまで来るにはかなりの苦労がいるはず

 ここで、先ほどのマイタケ格差社会の話題に戻る。なぜ、「クロ」が珍重されて「シロ」が軽視されるのか。
 理由は、味ではない(「シロ」も美味しいですよ)。日に当たらずに育ってきたひ弱そうな姿でもない。 多分、その生育環境に起因する「扱いにくさ」が、最大の理由なのだと思う。
 その要素は、「汚れ易さ」「湿りやすさ」「脆さ」(詳しくは後日)。
 そんな「シロ」をここまできれいにしてくれた貴女は、女性版ジョバンニかもしれないね。
 帰宅後、この作業を引き継いで、「シロ」を中心に下ごしらえを進めていく。「天ぷら用食材」スタンバイOK。それから、冷凍保存用パックを2つ完成させた。
 ところで、私もそろそろ限界(一杯やりながら作業しているから限界も早い)。残りは、乾燥保存させてみましょう。

本日のメインディッシュはマイタケのホイル焼き(娘に作ってもらいました サンキュ-♡)

 妻が言うには、市販の『雪国マイタケ』が売れる理由がよくわかったそうだ。だって、買ってきてすぐに使えるもの。それに対して、天然物の下ごしらえは、半端なく大変だ。それは、よく分かります。
 でもねえ、この大変さを理解しあった上で、作り上げた食事の美味しさを共有する一時は、なにものにも代えがたい喜び。変な言い方になるかもしれないけど、団らんに深みが加わるような気がするんですよ。いただきます。


マイタケ料理Ⅰ(収穫物の行方)

2019年09月26日 | キノコ料理
 昨日は、天空の城まで登って帰還できたので、心は晴れ晴れ。しかし、身体はボロボロ。日中しっかり身体を休めて、夜勤を何とか勤め上げることが出来た。
 さて、この間、収穫したマイタケのうちの何株かを、親戚やお世話になっているご近所さんに送ったり配ったりした(妻には、かなり助けてもらった。感謝!)。
 送り先からは大変喜ばれたが、逆に、こちらこそ、いろいろな面でお世話になっているのが事実。
「かえって、キノコの下ごしらえでご面倒かけてしまうことになって。」と恐縮する。
 こういうのを『ウィンウィンの関係』と言ってもよいのかな?いやいや、これは、『お陰様』であり『お互い様』のつきあい。もっともっと温かい関係でしょう。
 これからも、こういうつきあいを大切にしていきましょう。
 
本日の食材は、まだゴミだらけ

 仕事からの帰宅後、調理に取りかかる。
 まずは、食材の下ごしらえです。箱やボールに入れておいた株の解体とお掃除を始める。使うのはこれ。

ゴミを削って、落として、拭き取ります


 マイタケの下ごしらえが独特で難しいのは、『最初から最後まで洗ってはいけない』という鉄則が原因である。何やら、マイタケだけは、洗うと香りが飛んで、せっかくのおいしさが半減してしまうというのだ。確かに、それに従って調理すると、極めておいしいんだから、わざわざ洗ったりすることなくここまで来ている。ただ、正直言って、キノコ採りよりも、こっちの作業の方が遙かに手間がかかるし時間もかかる(この辺の細かい所は、そのうちにね)。
 ラピュタへの冒険も凄いことだけど、生きる糧を得るために、こつこつと作業に取り組み続けるジョバンニ(知ってるかな?)の仕事も偉いということなのだ(本日の私はジョバンニに近いです。但し、一杯やりながらだけどね)。

綺麗になった「お吸い物」の食材

 さあ、ようやく下ごしらえ完了。お吸い物は、女性陣に完全にお任せする。主食はこれですよ。


4人家族には贅沢すぎるかな?


≪マイタケご飯の分量≫
  ・マイタケ:適当
  ・鶏もも肉:1枚の半分ぐらいを適当に細かく
  ・油揚げ :2枚(必ず湯通しして水を切ります)

  ○醤油(甘塩):米1合に対して大さじⅠ杯
  ○料理酒   :同量
  ○顆粒だし  :大さじ1強(これは、いつでも同量)
  ○水     :上記の3品と合わせて、いつも通りの炊飯器の案配になるように


本日のマイタケ料理 盛りつけ完了



 「クックパッド」の殿堂入りレシピを我が家風にアレンジして作っているが、現在の所、これ以上のキノコご飯はないと感じている。
 炊飯器のスイッチを入れて暫くすると、家中に良い香りが広がってきた。
 これなのよね。マイタケ採りが楽しいのは、「苦労した結果、出逢えた喜び」と「採ってきた獲物の美味しさ」。この2つがメインであることは間違いないのだけれど、その途中途中の感動が、マイタケの魅力を更にひきたてていく。そうしてまた、(メタボの)私を誘って止まないのですよ。
 多分、次が一番重要なことで、この『美味しさ』を体感した家族は、『協力者』になってくれるということなんだと思う。そのためには、『(冒険者としての)パズー』であると同時に『(奉仕者としての)ジョバンニ』であり続けることが不可欠だと思うんですね。