山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

さん・さあんすがいいの(さんぽうた127)

2022年01月31日 | いきもの

  さん・さあんすがいいの  しらとり れい

 

どらまちっくな こいに

あこがれない といったら

うそになるわね

 

でも

こうして ここにいて

あなたと

こどもたちと

なんのしんぱいもなく

くらす

 

この しあわせは

てばなしたくない

なにがあっても

 

だから

さん・さあんすが いいの

       雪が積もる中ですが、いました

 

 当地には、毎年冬が来ると、白鳥が飛来します。

 通勤路付近の田んぼにも、餌を求めて姿を見せてくれていたんですが、今年は、全く見られません。どうしたことかと心配になって調べてみました。

 そうしたら、だいぶ前から当地にも到着している事が分かりました。ただ、例年よりも積雪が多いために、餌を求めたくても、田んぼの植物が食べられないので、水辺に滞留したままなんだそうなのです。

 じゃあ、こちらから顔を見に行ってみようかな。そんな思いで、近くの飛来地に様子見に行ってみました。

 池は凍りついており、白鳥はいませんでした。やっぱりこの冬は厳しいのかも。

 流れのある川の方に行くと、姿が見えました。

       優美な姿です

       カモたちと一緒に暮らしているようです

       オオハクチョウでしょうかね(嘴の黄色が広い)

       子どもたちもいるよ(嘴の色で見分けます)

       周囲を恐れることなく寛ぐ

       長旅の疲れを忘れたように

       春までの日々をこの地で過ごす

 我々にとっては、厳しい冬なのかもしれないけれど、極寒の地から訪れた白鳥たちにとっては、楽園みたいに感じられるのかもしれませんね。

 この風景を見たとき、頭の中に流れ始めたメロディーは、ピアノとチェロが奏でるサン・サーンスでした。

 どうぞ、春まで、次の旅立ちまで、ゆっくりとくつろいでいって下さいね。それまで、お邪魔にならないように、そっと見守っていきますから。

 やっぱり、サン・サーンスが似合う白鳥の水辺でした。


脇役と言う勿れ

2022年01月30日 | 日記とレシピ

 また、余らせてしまった。

 山形の郷土料理、『ウドのドンコロ煮』を作るために、身欠き鰊を買ってきたんだけど、使ったのは4匹(枚?)。あと2匹残ったことは覚えていたんだけど、賞味期限までは、よく見ていなかった。

 そんでですね、刺身の残りなんかを格納するために冷蔵庫を整理しようとしたら、目に入ってしまったんですよ。

 身欠き鰊の賞味期限、1月**日!!!

 ヤバイじゃないですか。賞味期限過ぎちゃってる!これは、すぐに調理してやらなければなるまい!

 ・・・身欠き鰊ってものは、鮮度の下がりやすいニシンを長く保存するために編み出された保存方法だと思うんですよ。だから、基本的には、冷暗所に保存しておいて、必要なときに調理すればいいはずだと思ってたんです。でもねえ、この『賞味期限』ってやつがくせ者でね、この期日が近づいたり過ぎたりしたら焦りまくる。そういう風に、飼い慣らされてしまったんじゃないかと思うくらい言いなりになっている自分がいる。

 「『賞味期限』は過ぎても『消費期限』は過ぎていないんだから大丈夫!」

という説は正しいと思うよ。

 だけどねえ、やっぱりタイムリミットには踊らされてしまうんだよなあ。なんと言っても、自分自身が根拠を持っていないんだもの。

 ちょっと、話が長くなってきたので、中止。 料理に移ります。

  ≪身欠き鰊の甘露煮≫

 保存しきれなかった保存食を、更に長く楽しむための先人の知恵だと思います。

 下ごしらえ・調理の部

 ・身欠き鰊の大きな骨だけ外してから、番茶で煮てアク抜き

       ここから沸騰させて約20分

 ・この後、水で軽く洗って四等分にしました

 ※前もって切り分けた方が良かったかも(崩れやすくなってた)

 ・水1カップと酒1/2カップ、醤油みりん砂糖を各大さじ2用意して鰊を入れます

 ・ここから沸騰させて

 ・落とし蓋をして弱火で20分

 ・蓋を外して、時々煮汁を回しかけながら煮詰めていきます

 ・焦げ付く直前に火を止めて完成

       美味しそうです

 当地では、これを特別に『おかず』と言って珍重しておるのです。

 ここまで来ると、前回、ドンコロ煮の脇役だったところから主役に昇格です。

 さて、どうやって戴きましょうかって、もう決まっています。

  ≪ニシン蕎麦≫にしましょう!

       色々準備したけれど

       やっぱり主役はあなたです

 ああ、甘塩っぱくて美味しい!ニシンにしか出せない味わいであります。

 お昼にみんなで戴いて、少々残ったけど、ここまでやってしまえば、賞味期限は延長です。冷蔵庫に保存しながら、のんびりといただきたいと思います。

 これで、すっかり安心ですね。

 今回も、『身欠き鰊』から『甘露煮』と、保存のきく調理方法を編み出した先人の知恵に感謝であります。

 ありがとうございました。そして、ごちそうさまでした。

 


刺身食いてえ!

2022年01月29日 | 日記とレシピ

 無性に刺身を食べたくなってきた。

 お魚料理は、直近でもニシンとかタラとかを使って結構楽しめているはずなんだけど、刺身を食べたいのだ。

 妻に話す。

「刺身買ってくる。」

異論なし。

 よっしゃあ!

 いそいそと近所のスーパーに出掛けてみる。

 さすがに寒中。売られている刺身の鮮度が良さそうなものばかり。マタギの目利きによると、寒サバとアジにブリは、特にと言うか、極めて良好ですね。でも買わない。だって、調理済みなんだもの。

 買ってきてから自分で調理しないと面白くないじゃん。

 で、結局、何を買って帰ったかというと、ヤリイカとマダイとサーモン。それに、海藻サラダのもと。必ずしも冬ならでは、というチョイスではないんですけど、そもそも美味しい食材を美味しい季節に持ち帰るんだから、美味しい食卓になるでしょう。それでは、調理を始めます。

 まずは、

   ≪イカそうめん≫

 下ごしらえ・調理の部

       ここからスタート

 ・胴?から本体と甲羅を抜き取ります

 ・エンペラも外して皮も剥いたら、身を洗います

 ・皮のつけ根を外して、数ミリ幅に切っていきます

 ・金属箸で掬い取って

 ・盛り付けたら、一丁上がり

  ≪海藻サラダ≫

 ・イカそうめんで余ったゲソやエンペラを湯がいて、冷ましたら食べやすい大きさに切り分けます

       こんな感じ

 ・海藻と合流

 ・ボールの中でドレッシングを作ってしまいます

 ・酢大さじ2に、醤油ゴマ油砂糖煎りゴマ各大さじ1と塩少々を加えて混ぜます

       はい、2丁目上がり

       ここで、包丁が交代します(柳刃登場)

 ・今回は削ぎ切りというか薄切りでいってみました

       サーモン

       マダイです

       準備OK !

    今回は、イカそうめんをユッケ風に味付けして食べてみました

 ※卵黄に醤油ゴマ油コチュジャンを1:1:1で混ぜました

 いやあ~!やっぱり刺身はいいねえ(刺身か)。それに、月に2回ぐらいは食べないと禁断症状が出るということが分かったので、今後気をつけることにします。

 今回は、海鮮が美味しくなる季節に感謝ですね。そして、食べたいときに食べたいものを選べる現代というか、物流というか、スーパーに感謝です。

 ごちそうさまでした。


パンドラの箱に2匹目のドジョウ

2022年01月28日 | 日記とレシピ

 パンドラの箱は、まだ開ききっていなかったようだ。

 先日作ったパンケーキのようなどら焼きが、あまりにも早く売り切れてしまったため、家族の健康とかカロリーとかが少々心配になっていた(これが『パンどらの箱』)。そのことを日記に記したら、e24さんが、余った食材を活かすアイディアを教えてくれた。

    カップケーキだ。

 ほう、これは面白そう。そう思って、さっそく作り方や応用の仕方を調べていくと、確かに美味しそうだし、簡単そうだし、変化を楽しめそうだしと、いいことずくめ。これは、すぐに試してみるべきでしょうな。やってみます!

 下ごしらえの部

 ・バター60gを湯煎で溶かします

 ・・・ここで、既に道を踏み誤っています。本来は、前回残してしまった50gのホットケーキミックスを消費するためのレシピだったのに、200g使うための分量にしてしまいました。理由は、この先に。

 ・ここに砂糖50gを溶かし

 ・卵1個と牛乳150gmlを混ぜます

      あっという間に溶かしたバターが固まっちまった

 ※再び湯煎にかけながら混ぜます

 ※北国の冬は、『室温』という言葉が意味をなしません

 ・ホットケーキミックス200gを加えてよく混ぜます

 調理の部

 ・用意したカップの7分目ぐらいまで注ぎます

 ※これで各50g程(50×3=150gね)

 これで、『プレーン』の準備完了。

 ・バリエーションを楽しみたいので、別のボールに150gぐらいを移して、ココアパウダーをかけました。

 ・残りには、レーズンとストロベリージャム

 欲タガリは、このバリエーションを試したくなってしまったんですよ。で、人数分と考えたら、やっぱりこの分量になってしまいます。

 奥が『プレーン』、真ん中に『ココアパウダー』、手前が『フルーツ』

 ・180℃のオーブンで15分加熱 + 余熱

       これが、『ココアパウダー』

       『フルーツ』です

       『プレーン』・・・なぜかはみ出してる

 取り分けて、シュガーパウダーを振り掛けると、

       いいじゃない!

 食べてみたら、すんごく美味しい!

 家族も大喜びです。

 e24さん、教えてくれてありがとうございました!

 ・・・待てよ、これって、前回のどら焼きの時の繰り返しになっていない???

 ま、いいか。柳の下にドジョウが2匹いたってことだ。

 パンドラの箱は、まだ開ききっていないってことだよね。

 さあ、次は、何を作ろうかな。

 

  ・・・全然懲りていない。まさに、『開き直り』のマタギです。


五感で楽しむ山菜料理

2022年01月27日 | 山菜料理

 大寒のまっただ中。ほぼ毎日の真冬日。積雪はたっぷり。当地では、生鮮食材を冷蔵庫に入れる必要がなく、廊下に置いておけば保存がきくという、ありがたい季節だ。

 これを、『雪に閉ざされて』とか、『冷凍庫の中に住んでいるような』みたいな言い方をされることが多いし、異論はない。だけど、皆さんも感じているんじゃないかな。『春の足音が日に日に大きくなってくる』季節にもなってるんですよ。

 何てったって、日が長くなってきた。朝のラジオ体操を真っ暗闇の中じゃなくて、(照明なしでも)明るい部屋で出来るようになってきたもんね。

 この変化を、野鳥や猫ちゃん達が察知して色めき立ってきたことも、その鳴き声から感じ取ることが出来る。(これが聴覚)

 そして、マタギの身体の内側からも声が聞こえてきます。

「ハルダゾ!ウゴキダセ!!」

これは、習慣というよりも本能ですね。

 丁度よいことに雪が降り積もるので雪かきをして昂ぶる心を落ち着けているっていうのが、この時期のマタギの行動パターンなのかもしれません。(これが触覚??)

 ただ、それだけでは足りないんですね。五感で春を楽しみたいという心の声が響き始めるんですよ。つまり、視覚と味覚と嗅覚も満足させたいという気分ね。

 そんで始めるのが山菜料理。先日のコゴミでは足りないらしくて、次の料理を作ることにしました。その名も、

   ≪ウドのドンコロ煮≫

 塩漬けにしておいた桶を見ると、

       『R2』だって。ま、いいか。

 そう言えば去年は、怪我のために保存するほど収穫出来ていなかったんだっけ。で、2年ぶりに戻す塩漬けってことね。

 恐る恐る桶から出してみると、

       少なくとも腐ってはいないようだ

 ・お湯を煮立たせた銅鍋に入れて、再沸騰後4分茹でて蓋をして待ちます

       入れて茹でて

       蓋をして一晩待ちました

       緑も戻ったがアクも出てますね

 ・水を入れ替えて暫く塩抜き

 恐るべし銅鍋! 2年前の姿に戻ってしまいました!(視覚が満足) 

 ・5㎝ぐらいに切り分けて(左半分を使いました)

 ・メークイン(崩れにくい)2個と

 ・身欠きニシン4本も適当な長さに切り分けて

 ・醤油酒みりん各50mlと砂糖大さじ2に水を加えてヒタヒタに

 ・顆粒出汁も加えて沸騰させます

 ・落とし蓋をして弱火で20分。ああ~、いい香り。(嗅覚が満足)

 ・蓋を取って煮詰めて出来上がり

       いい感じに出来上がりました

 既に、視覚と嗅覚は満足してます。食べてみると、

 はああ~!!!!!

 このウドを収穫したときの景色が、鮮やかに蘇ってきます。味覚も満足!)

 S川で採ったやつだよな。あの時は、向かいの住人とA氏とが同行していたっけ。かなり崩れかかった西向きの土崖だった。例年になく雪消えが早くて、斜面の下に積もっていたはずの雪渓がなくなっていたから採れたんだっけ。・・・。

 2年前の春の記憶が、めまぐるしく頭の中を駆け巡ります。

 また、春がやってくる。そして、新たな感動との出会いが始まる。

 また、全身で感動に浸れる季節がやってくるのだ。

 

 塩漬けのウドちゃん達、感動を思い出させてくれてありがとう!