山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

めぐる(さんぽうた48)

2020年12月31日 | いきもの

  めぐる  ゆきやま かなた

このゆきのつぶは
やがて つみかさなり
すべてをおおい
ねむらせる

ゆきは
すこしずつ
ほんのすこしずつ
とけだし
わたしのからだを
うるおす

うるおいは
ねむりについた きぎを
どうぶつたちを 
めぐり

やがて
しずくとなって
いわのすきまから
ながれだす

さあ
いっておいで
みんなを
うるおしておいで

そうして
またかえってくるのだよ
すべてのいのちを
つなぐために



 冬が来ると、日本海側の空は、重たい雲に覆われる日が多くなります。そんな中で、たまに冬型の気圧配置が緩むと、雪化粧をした山々が顔を見せてくれます。

大好きな月山



水と山菜が豊かな村山葉山



双耳峰の贋戸山


 当地を囲む山々は、今、雪を蓄えています。この雪が、静かに大地に染み込み、やがて地上に湧き出し、全ての命を守り、育みます。
 そうして、豊かな我が故郷を支えてくれるのです。

 たくさん積もれよ。そして、来年が良い年になりますように。

 一年間お読みいただきありがとうございました。

 来年が、皆様にとって良い年となりますようにお祈り申し上げます。


ナメタイカマコ

2020年12月30日 | 日記とレシピ
 今回の『石巻からの挑戦状』も、ホタテと金華サバという高いハードルを越えることが出来つつあるので、ひと安心。そうは言っても魚介類は鮮度が命だから、のんびりしているわけにはいかない。マタギなりに段取りを考えて、旨さを逸してしまわないように調理を続けてきたが、ここで気を休めてしまうにはまだ早い。その最終段階をクリアしなければ。
 残っている食材と言えば、

  ≪ナメタイカマコ≫
 分かりづらくて済みません。「ナメタガレイ」と「イカ」と「真子(ダラのタラ)」の料理です。
 つくった順に調理の道のりを。

 スルメイカの部


かなりの大物です 



解体して



刺身になる部分はラップに包んで

 鯖と一緒に冷凍します。


解凍して烏賊そうめんに



 ゲソやエンペラは例によって妻がサラダにしてくれました。

 真子の部
 ・酒醤油みりん各大さじ3にショウガひとかけと、だし汁2カップを煮て沸騰させる


こんな感じ

 ・タラコを一腹入れて弱火で煮ます


 ・なるべくタラコは動かさない
 ・時々煮汁をかけながら30分ぐらい


 ・火を止めた後、冷めるまで待って一旦まな板へ
 ・薄切りにしてから、煮汁をかけて味を染み込ませます

 ナメタの部
 段々疲れてきた。そこで、


   これを


   こう切って


   真空パックに包んで

 お正月まで冷凍庫でお休みなさい。
 ※この間、ヌメリとかウロコとかワタとかをしっかりとります。
今回戴いたのは、これだけ。


   キクワタが捨てがたい

 湯がいて、酢醤油和えかなと思ったんだけど、そのまま食べて十分に美味しかったです。

 家族が喜んでくれたし、自分としても納得のいく料理に出来たから、今回の『挑戦状』は、何とかクリアできたということかな。

 改めて、いつも美味しい食材を送ってくれてありがとうございます、叔母様。感謝を込めて戴きます。
 よいお年をお迎え下さい。

旨すぎっ!金華サバ

2020年12月29日 | 日記とレシピ
 今回の挑戦状で一番の山場は、ここじゃないかな。


惚れ惚れするサバです

 このレベルだと、何が何でもこの料理です。

  ≪締め鯖≫

 下ごしらえの部
 ・頭を落としてワタを取ります

この時点で活きの良さと脂ののりが分かります

 ・三枚におろしてから強めに塩します。


バットを少し傾けてドリップを出す

 ・1時間ほどしたら、酢で塩を洗い落とします
 ・別に用意した酢に浸します


こんな感じ

 ・7~8分したら裏返して、もう7~8分浸します。
 ・計15分強浸けたら、取り出して、皮を剥きます
 ・腹骨と血合い骨を外して準備完了


皮を剥き終わったところ

 ・以前は、ここで完了だったんですけど、もう一手間


しばしのお別れです

 ・ラップに包んで一昼夜冷凍します(アニサキス対策として)
 そして翌日。

 調理の部
 ・冷凍庫から出して2~3時間解凍します


 ・飾り包丁を入れます(今回は縦の筋)


 ・切り分けて、盛り付けて
 ※半解凍の方が切りやすいかもしれません


 さあ、戴きましょう!


見えるかな、このサシ


 感動!
 家族は、ものも言わずにパクパク食べている。もちろんマタギも。
 やっぱり素材と旬だ!

 すごいお魚を送ってくれた叔母さんに、そして、こんな食材を育む海に感謝しかありません。

 さあ、挑戦状の残りもあと少しですよ。最後まで美味しく調理したいですね。

真子さんを美味しく

2020年12月28日 | 日記とレシピ
 『石巻からの挑戦状』第一幕、ホタテ料理は美味しく戴くことができた。刺身でいただく予定のイカとサバも何とかなりそうだ。ホッと一息つきたいところだが、この挑戦状、一筋縄ではいかないんですよね。次にクリアしなければならないのは、この方です。


真子さん

 普通のタラコみたいだが、『真子』と表示されている。これは、『ダラのタラ』という意味です。普通のタラコは、スケトウダラの卵なので区別をつけているらしい。真子さんは、熟成していくと巨大な卵塊になる。でも、今回届いた物は、それほど巨大ではない。
 おかげで調理する側にかかるプレッシャーも、それほど大きくはない。
 この辺も、送り手である叔母さんの絶妙な匙加減の賜である。
 2腹ある。どうやって戴きましょうか。

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪タラコと糸コンの炒り煮≫

 以前から、生のタラコが手に入ると、つくっていた料理だ。おかずにもなるし、常備菜にもなる優れものメニュー。まずは、こちらからでしょう。

 下ごしらえ・調理の部
 ・タラコを包んでいる皮を縦に裂き酒とみりん各大さじ3を振りかける
 ※今回の真子は250gありました。それに対する分量です。
 ・皮の端をつまんで、箸で身をしごき落とす
 ※酒やみりんを含ませると解れやすくなる感じ


こんな感じ

 ・皮も美味しいので食べやすい大きさに切り分けて混ぜておきます
 ・糸コンは適当な長さに切り、湯通ししておきます
 ・熱した鍋で糸コンを炒ります
 ・すり下ろしショウガ(一かけ分)を加えて混ぜ合わせます
 ・火が通ったら、ほぐしたタラコとだし汁1/2カップを加えます
 ・再沸騰したら醤油大さじ3を足して、和えながら中火で水分を飛ばします
 ※焦げつき注意


良い香り!

 パラパラになってきたら完成です。
 あら熱を取って、盛り付けて出来上がり。


美味しく出来ました


 我が家では、定番の料理なんですが、みんないつも以上に喜んで食べてくれました。
 多分、隠し味のすり下ろしショウガが効いているんじゃないかな。
 うまくいって良かった!

 しかし、道のりはまだまだ遠い。

 To be continued!

    クリスマスがらみで、日記の順序がズレてしまってます。悪しからず。

中華粉物料理でお返しを!

2020年12月27日 | 日記とレシピ
 昨夜は女性陣から心温まるクリスマスプレゼントをもらってしまった。朝、少々の余韻に浸りながら台所に行くと、


ローストチキンで残ったタレ

 おおっ、さすがにすっかり煮凝りになっている。これは美味しいでしょうね。表面の脂はどうだか分からないけれど、下の煮凝りにはよい出汁とコラーゲンがたっぷり入っているんじゃないでしょうか。これを生かさない手はない。

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪メンピェン(きしめん風)≫(中華粉物料理です)

 あれだけ美味しいクリスマス料理をご馳走になった残り汁。これを使って『マタギの恩返し』です。ただ、昨夜のローストチキンの身がまだ食べきれずに残っている。ここで、似たような味付けでは面白くない。そこで考えついたのが中華風料理への活用。
 よっしゃあ!面白そうなレシピを探してみましょう。
 そうして辿り着いたのが、この料理なのであります。

 スープの部
 ・長ネギ1本を斜め切り、しょうが1かけを千切りに、豚バラ100gぐらいを食べやすい大きさに
 ・鍋にゴマ油を熱して、長ネギから順に炒めます。
 ・香りが立ったら肉を投入なんだけど、あっという間に焦げ付きそうになったので、慌てて水を差す
 ※もう少し火加減を落とした方がよかったかもしれない


 ・最終的に水1.5ℓぐらい入りました
 ・沸騰させるとアクが浮いてくるので、丁寧にすくい取っておく
 ・ここに先述のローストチキンのタレを入れます(脂分は抜きました)
 ・塩と醤油で味を調えてスタンバイ

 生地の部
 ・強力粉と薄力粉と水各100gを混ぜます


こんな感じ

 ・捏ねていくとつながります
 ・かたまりになったら、まな板に打ち粉を敷いて薄くのばします


こんな風にして

 ・薄くのばしたら、お好みの幅や長さに切り分けます(本場では手でちぎって入れるそうだ)


今回は、きしめん風です



 ・待機していた汁を煮立たせてから、3分ほど茹でてみました


インスタ映えしないけど旨いっす

 きしめん状の麺に濃いめのたれが纏わりつき極めて美味しい。みんなも喜んで食べてくれたので良かった。
 塩分摂取量が心配なマタギにとっては、すごく勿体ないんだけど、つゆは飲まずにおさらばです。
 

 こういうクリスマスプレゼントのお返しも悪くないんじゃないかなと、勝手に満足したマタギです。

 (次回から『石巻からの挑戦状』の続きとなります)