詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

『鈴木しづ子100句』  武馬久仁裕 松永みよこ

2022-10-30 09:16:56 | 詩歌探究館Web

『鈴木しづ子100句』  武馬久仁裕 松永みよこ

黎明書房 2022/10/10発行 ¥1.870.-

 

「はじめに」で武馬久仁裕は

本書は彼女の伝説を追って、その俳句を鑑賞、紹介するものではない

という。スキャンダラスな衣装をまとわされてきた彼女の俳句から

その衣装を取り去り、自由に読もうとするものだという。

とはいえ、武馬の解説―鈴木しづ子の世界を読むと、ある程度彼女を

知ることができるし、その俳句にもますます興味を増すのだった。

 

 

収録作品を6句紹介します。

 

とほけれど木蓮の径選びけり     『春雷』

秋ゆふべねぢ切るわざを見てならふ

あきのあめ襟の黒子をいはれけり

あひびきの夕星にして樹にかくれ   『指環』

中年の男の魅力鳥雲に        「俳句研究」(昭和22年8月号)

わが五指がさくらはなびら散らしけり  未発表投稿句(昭和27年6月16日付)

 

 

 

 


植村冒険館にゆくの巻

2020-07-25 13:37:05 | 詩歌探究館Web


GoToトラボー三日目です。
梅雨空が広がっていますが今日も雨を恐れて自宅にいます。
いまようやく、バシャバシャっと降ってきました。

昨日の朝、工場に出て数時間後、
抜け出して「植村冒険館」を訪ねました。
植村直己に関する小さな記念館です。
兵庫県に「植村直己冒険館」という立派な顕彰施設がありますが
私が訪ねたのは「植村冒険館」。小さいの。
東京都板橋区にあります。入館料無料。
見学者は私ひとりでしたよ。3蜜気にならず。

館内展示の撮影は「パネルだけ」を撮影するのは不可です。
展示の雰囲気を撮るのはOKなので嬉しい。
今年は植村直己のエベレスト登頂から50年。
企画展「植村直己と遠征隊とエベレスト」開催中です。


キヤノン7S。
1970年日本人初のエベレスト登頂を果たした時のカメラ。


ニコンF2チタン/ウエムラスペシャル。
北極点とグリーンランド縦断を撮影したカメラ。

1976年の北極圏1万2千キロの冒険中、
旅の後半になって写真撮影が全くできなかったそうです。
過酷な使用環境によるカメラの故障です。
新しいカメラを探していたところ
北極で自分を取材する報道陣のカメラが問題なく
動いていたことに注目し、
日本工学(現ニコン)に相談して完成したカメラだそうです。
改造費が人件費だけで数千万円かかったと言われます。
ニコンは当時カメラのトップメーカー。
日本工学の意地と誇りを感じます。


他にも興味深い展示の数々がありました。

わが英雄生きてしあらば会いにゆく開高健、植村直己
(「晴詠」5号「青い蜜蜂」より)


おしまーい。

与謝野寛『相聞』を眺める。

2019-01-08 18:14:54 | 詩歌探究館Web


与謝野寛の『相聞』(あいぎこえ)です。
先日、森鷗外記念館に出かけて以来、
なんとなく読み返しています。
というのも、この歌集の序文を
森林太郎(鷗外)が書いているからです。



今、鷗外記念館では鷗外の『うた日記』に
関する展示をやっています。
日露戦争に従軍した折の作品が収載されて
いるのですが、そのヒントが『相聞』の
序にあるのでは?と思ったのです。
一部引用します。

明治三十七八年役の時を思ふ。大抵戦役といふも
のは数十日準備して一日交戦するものであるから、
彼役のやうに猛烈な交戦が十日も続くやうなこと
があっても、其前後には必ず数十日の準備と整頓
とがいる。さういふ間に将卒の心は何物を要求す
るか。一面には或る大きい威力を上に仰いてそれに
たよりたく思ふ。人は神を要求する。他の一面には
胸の中に鬱積する感情をどうにかして洩らしたく
思ふ。人は詩を要求する

神を 詩を 要求する
とはさすが頭の良い人は違います。
ぼく程度ですとたぶん「求める」とするでしょう。
要求する と 求める
では じぇんじぇん違います。
与謝野鉄幹のスケールの大きな歌は好きです。
『相聞』から一首紹介します。

亜鉛(とたん)をば大鋏もて切るごとくかの恋を切るこの恋を切る
与謝野寛(鉄幹)




旅をしたこと

2019-01-06 14:46:21 | 詩歌探究館Web


モノを観てモノを感じてモノを聞くいつか伝わるコトを信じて

今日は学生時代以来の長い休みの最終日。
毎日クルマで走り回っていたので
一日家に籠っています。
1/4、5の旅の画像を纏めたり、その
原稿を書いたりしていました。
旅先での出来事を400字十枚ほどに纏めました。
「晴詠」3号も出ないうちに、4号用にと
書いていましたが、せっかくなので3号の
ページを増やして入れてしまおうかなどと
考えています。
時間が経つとそれだけで、その出来事は
色褪せてしまいますもんね。
ぼくだけの問題ではありますが
そういうことです。



画像はなまこ壁というものです。
そんな古い町並みを歩ってますとその時代に
ぼくが生きているかのような気がします。



旅の帰りに堂ヶ島の天窓洞に寄って
鉄幹晶子の歌碑を見ました。
五年ぶりくらいに訪れたのですが
歌碑の位置が変わったような気がします。
鉄幹はこの旅の途中で体調を崩して
東京へ戻ってから間もなく亡くなったことを
五年前に知りました。
遊覧船乗り場の辺りもずいぶんと変わっていました。
海が荒れていたので遊覧船は欠航でした。

以前、変な貝のお土産その他を強引に買わされた
お婆さんは相変わらず元気に店を構えていました。
案の定、ぼくに身を寄せて来たので
「前に来た時に散々買ったよー」というと
「また買ってくれればいいじゃない」と
甘えてきました。
ニコっとしてお別れしました。

変わるものと変わらないもの
が、あります。

ぼくはずーっと変わってないような気がします。





短歌絶叫コンサートに行きました。

2017-06-11 11:06:11 | 詩歌探究館Web



昨夜は吉祥寺に福島泰樹短歌絶叫を
観に行って来ました。
「蓮」同人の佐藤薫も来ていました。
素晴しいステージです。

本日も昼の部、夜の部があるそうですので
お知らせしておきます。


中原中也生誕110年・没後80年記念短歌絶叫コンサート  

2017年6月10日(土)夜
     11日(日)昼・夜
吉祥寺 曼荼羅
 〒180-0003 武蔵野市吉祥寺南町1-5-2
 ☎0422-47-6782 



神代桜

2017-04-10 16:51:19 | 詩歌探究館Web


日曜日、朝4時に東京を出発して山梨の神代桜をみにゆきました。
雨のせいもあったでしょうが、予想に反して、全く混んでいませんでした。
満開だけど、見事という感じではなかったです。

福島の三春桜は、とてもきれいだそうです。

きれいなものときれいではないもの・・・
どちらが美しいと思いますか。


千鳥ヶ淵の夜桜

2017-04-02 18:51:31 | 詩歌探究館Web


昨夜の東京は雨上がり。
桜見物に出かけました。
満開でないことは承知の上です。

今日辺りは満員電車並みだったでしょうが
昨夜はほどほどでした。
見るからに二分咲きです。

靖国神社に駐車できたほどです。

さだまさし『風に立つライオン』の一節を
口ずさみつつ。


千鳥ヶ淵で昔 君と見た夜桜が恋しくて
故郷ではなく東京の桜が恋しいということが
自分でもおかしい位です おかしい位です



短歌講演会のお知らせ(主催:杉並短歌連盟)

2017-02-21 09:04:37 | 詩歌探究館Web


1.日時 3月12日(日)13:30~15:30
2.場所 杉並セシオン
3.会費 1.000円

講師 藤島秀憲氏による講演会が開催されます。
残席は少々あります。
どうぞ、おいでください。
詳しくは杉並短歌連盟:渡辺泰徳まで。



熱海にて

2017-02-02 17:16:04 | 詩歌探究館Web


先週、仕事で熱海に行って来ました。
早々に仕事を終えて熱海を散策しました。

昼食を食べてから熱海の糸川沿いを
猿回しやら熱海桜に乱舞するメジロなどを
見上げながら歩きました。

道すがら歌碑が建っている。
坪内逍遥の歌碑です。



ちかき山ゆきはふれゝと常春日あたみのさとにゆけたちわたる

と書いてあります。

帰りに無頼の歌人大野誠夫の墓に参りました。
熱海の保善院にあります。



花を捧げて合掌。

帰路はマツダターンパイク箱根をのんびり走りました。



途中で眺めた綺麗な富士山。





現代短歌大賞授賞式

2016-12-09 17:14:45 | 詩歌探究館Web


昨日、学士会館で行なわれた
現代短歌大賞の授賞式に
石川幸雄が参加しました。
受賞者は大島史洋さんです。

画像は今年、現代歌人協会に入会された方々です。

臨時総会及び表彰式、懇親会に参加して
早々と帰宅しました。


子規庵探訪

2016-12-05 08:43:22 | 詩歌探究館Web


12月3日の土曜日。よく晴れていたので
東京根岸の子規庵を訪ねました。

内部の撮影は禁止されていますが
子規が最期を迎えた部屋にお邪魔することが出来ます。
そこに座り込み子規の見ていたであろう
庭の景色を眺めることが出来ます。
私のスケッチでどうぞ。



師走の日差しの暖かな日でした。
子規は二十歳を迎える頃から上野公園で
草野球に熱中したそうです。
公園内にはそれを記念して
正岡子規記念球場が整備され
子規の句碑が設置されています。





春風や
まりを投げたき
草の原       子規


*詳細は「蓮」9号にて。


第3回日本短歌大会(横浜)

2016-11-04 08:45:16 | 詩歌探究館Web


第3回日本短歌大会(横浜)において
「蓮」同人の萩谷孚彦(はぎやたかひこ)が大会次席となりました。

◇第3回日本短歌大会次席

八月の横柄な雲は国をのみ陽を蹴散らかして私を抱きにくる 
   萩谷孚彦

大会入場は無料です。
お誘い合わせの上、お出かけください。




平成28年度 板橋区民文化祭 短歌大会

2016-10-31 10:39:41 | 詩歌探究館Web


昨日は地元の短歌大会に参加しました。
講評は同じ板橋区在住の奥村晃作氏です。
応募作品全てに丁寧な批評が行なわれました。



投稿作品すべてに真剣に真向かう
奥村さんの姿勢に感銘を受けました。



我孫子市民文化祭短歌大会

2016-10-23 09:34:34 | 詩歌探究館Web




昨日(10/22)は
我孫子市民文化祭短歌大会を
見学しました。

一昨日の晩、大会の選者である依田仁美さんと
盃を酌み交わしておりまして大会があることを
聞いていました。

土曜日の朝・・・
我孫子短歌会会長の榊原敦子さんにメールしたら
大歓迎ですと極めて気持のいい返信を頂いたので
伺いました。
私も日本短歌大会や杉並短歌連盟の大会などを
お手伝いしている関係上、運営方法などを
勉強したかったのです。

参加者は七十名ほど。
大会の準備、運営は大変だと思いますが
役員の方々の短歌への愛、出詠者への愛が
十二分に感じられる大会でした。
大会終了後、手賀沼に寄ってみました。
白鳥を数羽見ることができました。





うた待ち茶房 カフェロータス

2016-09-12 17:56:42 | 詩歌探究館Web


まだまだエアコン(冷房もしくはクーラー)が手放せません。
そういえば最近クーラーって言いませんよね。

それでも朝晩は涼しい風が心地よい。
歌人なら詩心がくすぐられるのでは?
ぼくはちっともくすぐられませんけども。

本日の画像は好評(一部ではの話)頂いた
別冊HASU act.1で特集した
<うた待ち茶房 カフェロータス>であります。
秋口から冬にかけては紅葉が見事でしょうね。
歌集なぞ抱えてしんみり黒珈琲でも啜りたいところです。
ぼくはタバコを吸うので喫煙ルームも備えておけば
良かったなぁと思うしだいです。