このブログ、同業者の方が結構見ておられるらしい。
その反対に・・・見ず知らずの方が見ておられるケースも多くある。(当然かな・・・)
先日お亡くなりになられたAさんも・・・私のブログを見て、実際どんな人間なんだろうか・・・?と、わざわざ来社されたものである。
「あなたが河内さんですか・・・いつもブログを拝見しておりますが、カープが大好きなんですね・・・なるほど・・・そうじゃ・・・と思いきや、それは違うじゃろうと、私なりに感想を持っています・・・」と話されたのち・・・
「実は・・・」
と本題に入られた。
その内容は亡くなられたとはいえ、プライバシーに関することが多く、ここには記載できないが、私はAさんの生い立ちから今日までの人生を黙って聞いた。
その話は・・・まるで引き込まれていく内容であった。
(多くの葬儀社の人は、そのご経験がおありだろう)
Aさんは、しばらくして私に問いかけた・・・
「私の葬儀をあなたにお願いしたい・・・」
それは悲壮な決意だったのだろう。
私は・・・
「人間、約束は出来ません・・・いまAさんは、お元気だし、
ひょっとして・・・私の方が先に亡くなるかもしれませんから・・・」
しかし・・・Aさんは笑わなかった。
帰り際、外まで見送る私に、
「あなた・・・不思議な葬儀屋さんですね。お坊さんになった方が似合ってますよ・・・」
それがAさんと交わした最後の言葉であった。
亡くなったAさんと対面したとき、心の中で
「たった数時間のご縁でしたが、あなたの言われたとおりに葬儀は行います」と
手を合わせた。
通夜・葬儀は社員に任せたが、Aさんの遺志はご家族に確認させていただいた。
Aさんご本人が、ご家族に全てを話されていたらしく、全ての流れはスムーズに進展した。
ブログがとりなすご縁であったが、数時間のお付き合いであっても人間関係が構築されると教えられた、Aさんとの出会いであった。