西村監督は苦労人である。
バレンタイン監督の様に、目立ったパフォーマンスは一切ない。
現役時代から、玄人受けする三拍子揃った選手であったが、
当時のパリーグ全体が・・・盛り上がりに欠けてしまい
西村監督の現役時代は、人気のセ・実力のパと揶揄されていた。
ドラフトでのプロ入りも遅く、確か門司鉄道管理局からドラフト3位くらいで指名された。
背番号は3
スイッチヒッターで盗塁王も獲得し、小柄ながら存在感はあった。
現役引退後・・・指導者としてロッテ一筋で、
バレンタイン監督時代にヘッドコーチとして次期監督としての帝王学を学んだ。
性格も謙虚で、人の助言を受け入れるタイプ。
選手の自主性を尊重し、要らぬ助言は一切しない。
また、現役時代・・・一匹狼と言われた西本投手コーチとは、
キャンプのときから互いに腹を割り議論を交わし、思いを尊重したらしい。
そこには、しっかりとした信頼関係が構築され、監督・コーチの領分を越えない
指導体制が出来たと聞く (全てのコーチに対して)
今回のクライマックスを見て感じたのは・・・
コミュニケーションが素晴らしかったことである。
監督自ら・・・スタッフや選手に声をかける姿がとても印象的であった。
(カープのブラウン前監督も、その様な姿勢を大切にしていたが・・・)
コミュニケーションだけで、優勝できる甘い世界ではないが
指導力や選手のやる気・・・昨年起こった、ロッテの内紛劇が良い教訓になり
フロントと現場が本物の危機感をもって取り組んだのが良かったのであろう。
西村監督のインタビュー・・・盛んにスタッフや選手、裏方さんに感謝していた。
敵地での過酷な6連戦。
負けたソフトバンクのファンからも、自然と拍手が起こったのは
この名将の人柄に、同じ九州人として相通ずるものがあったのではなかろうか。
さて来期・・・同じく九州人である 野村謙二郎監督・・・
今年の反省を謙虚に踏まえ、西村監督を見習い
カープを再建してほしいものである。