カープが常勝チームになる…それがファンの願い。
しかしフロントの思いは・・・「常勝チームなんて冗談じゃない。優勝したり、毎年Aクラスを争ったりすると、選手の給料はどうなる?ファンや外野の人間は、勝手気ままなことばかり言うが、球団経営がどれだけしんどいものか、ファンはわからないだろう。」で、なかろうか?
いずれにしても、プロ野球崩壊のカウントダウンは始まっている。
FA権しかり、有力選手の大リーグ流失、球団の身売り、地上波から中継の消滅・・・
ここ10年でプロ野球の置かれた環境の変化・・・
誰が予想したであろうか?
FA権の導入は、一部球団の思惑から始まり、選手の高額年俸の引き金になった。
また、野茂の大リーグ移籍から始まり、その後の活躍から、それまでは見向きもされなかった日本人プレーヤーが注目を集め、海を渡る現象が毎年起こった。
日本プロ野球では想像も出来なかった、多くの年俸を提示され、海外FA権だけでなく、ポスティングシステムを利用し、いつの間にやら日本球界まで、その多額の金を受け取るシステムに享受し、選手の移籍を容認する、いわば歓迎する形で選手を放出している。
当然、そのような恩恵?を受けられない球団は淘汰され、本社の広告宣伝くらいの価値しか見られていなかった不良採算部門の球団は売り飛ばされた。(近鉄や横浜)
しまいには、有力選手のいなくなった野球界に見切りをつけるように、ゴールデンタイムから中継も地上波では、ほとんどなくなり、当然のように相手にしてくれていたスポンサーも皆無の状況である。
多くの広告代理店も、プロ野球はドル箱で、あぐらをかいていたのだろうが、巨人戦1試合1億円・・・と言われた時代は何であったのだろうか?
セリーグの5球団は、巨人戦や阪神戦のドル箱頼みで、ろくな経営努力をしてこなかった。
近鉄が身売りした翌年から開催の決まった セパ交流戦・・・
大半のセの関係者は反対した。理由は・・・巨人戦の放映権を失うからと、当時の阪神戦の観客動員損失が予想されたからであった。
しかしその交流戦・・・蓋を開けてみれば、思わぬ恩恵があった。
パリーグのレベルの高さと 有力選手の存在である。
今では多くの球団が、この交流戦の恩恵にあずかっている。
そのプロ野球・・・今年からどうなるのか?
特にカープは どう舵取りを行うのか?
年間指定席の売れ行きは 報道されていないが かなり悪化していると聞く。
そこで、より一層・・・グッズの販売に力を入れているようである。
カープのロゴを商品に使用する権利・・・これも聞いて驚いたが、かなり高額である。
球団は、観客動員を最悪の場合に想定しているのかもしれない。
球場使用料が年間9億に選手の年俸や球団スタッフの給料が支出。
広告収入は全体の80%、球場売店収入のバックマージンとグッズ販売に入場券販売が収入。
そのように大雑把に見ても、カープには潤沢な資金がないのは理解できる。
旧市民球場は使用料が約2億、そして広告収入は100%と聞いた。
今年は12球団セとパに分かれて開催できるプロ野球・・・
しかしシーズン後・・・状況によっては思わぬ再編が起こるかもしれない。
ITバブルで 何とか首の皮がつながってきたのだが、いつまでも潤沢な資金がIT業界にも続かないと思う。
贔屓チームを心から応援できる時代から、その火が消えることのないことを願うのだが、球団経営を私物化し 世論を無視したツケが重くのしかからないことを願うのだが・・・
広島カープの優勝を願いながらも、松田オーナーやフロントが、これまで行ってきたファン不在の経営に不安を感じるものである。