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◇昨日に引き続き、農村舞台アートプロジェクトを見てきました。今回は…
①稲武民謡保存会 弦竹会
②恵那文楽保存会 文楽 「鎌倉三代記」~高綱物語の段~
●作者未詳
●享保三(1718)年正月、大坂・豊竹座初演
作者は未詳だが、近松半二説がある。元和元年(一六一五)、前年の冬の陣につづいて大坂夏の陣が起こり、豊臣家は滅亡した。その大坂落城を題材にとっているが、時代を鎌倉に設定し、徳川家康は北条時政、豊臣秀頼は源頼家、淀君は宇治の方、真田幸村は佐々木高綱、木村重成は三浦之助、後藤基次は和田兵衛、千姫は時姫とかえている。
-あらすじ-
時姫がお盆に豆腐をのせ、腰元に傘を差させて戻ったり、在所の女房が時姫に米の洗い方を教える場面が端場につく。
<三浦之助母別れの段>
障子内に老母が病いの床にふせっている。時姫が看病していて、戦場から引き返した三浦之助に最後の対面をさせようとするが、気丈な母は障子を開けさせない。
手負いの息子を逆に叱りつける。三浦之助は母に励まされてふたたび出陣を覚悟する。前半の病いの母、その母を見捨ていく三浦之助の涙、自分の気持を「思いやってもくれもせじ」と嘆く時姫の三者の悲しみが重視されている。
<高綱物語の段>
滑稽で身の軽い藤三郎に時姫はくどかれるが、剣をぬいて追いはらう。三浦之助が出て、夫について時政を討つか、または離別するかと責められて、ついに父殺しを約束する。約束がととのったあと、三浦之助が戸に声をかけると、藤三郎実は高綱が凛々しくあらわれる。だましだまされのどんでん返しが多いのが特徴である。
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