張り出した軒先造りの家並みが
昇る朝陽に照らされ一日が始まる…
水場では
漬け込んでいた野沢菜の大束を
湧水で洗うおじさんと
通りがかったおばさん達の話し声…
やがて
一軒二軒と土産物屋の戸板が開き
植木に水をやるおばさんに
挨拶しながら学校に向かう子供達…
その先では老人が
景気よく水をまいていた…
西の外れの鎮神社では
境内でオモクソ煙草をふかす神職…
ふと振り返って思った事は
この宿場は長ぇ…
そこから同じ道を引き返し
野沢菜のおじさんに色々と教わり
水場ごとに
水の味を試してみながら
マリア地蔵のお寺に行ってみたが
金がかかるようなのでやめて
知らないおばちゃんにつかまって
あれこれと話し
漆器のお店を少し覗いて
東の端の駅まで来たときに思った…
やっぱりこの宿場は長ぇ…
千本格子に杉玉が飾られる
木曽十一宿東から二番目の宿場町
そこは古くから
奈良井千軒と謳われた奈良井宿…
夕方には全ての店が閉まるので
お求めの物がある方は
どうぞお早めにお越し下さいませ…
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