池袋東口に聳える
言わずと知れたサンシャイン60のビル…
かつては東洋一の高さを誇り
東京観光の目玉であったものの
どこか暗い陰を残す場所だと囁かれる…
そんなこのビルの展望台から1998年に
病気を苦にした20代女性の
飛び降り自殺があった…
警備員の制止を振り切った女性は
風に流され
道路を走る車のボンネットの上に直撃…
周辺は酷い惨状だったと言われる…
そして記憶に新しい2012年の8月
男子高生による飛び降りが再び起こる…
鞄の中には
「残念」と記したメモが残されていた…
この240mという高さから飛降りる事に
一体どんな理由があったのか…
しかし奇妙な噂はその以前からあった…
遡れば
この場所の建設に関わった人々の身に
次々と災難が起こり
現場が長い間放置されてた時期もある…
その後工事は再開したものの
次々起こる怪奇な出来事に
恐怖を感じて辞めていく作業員が続出
急に奇声を発して
精神病院に入院した人さえいるという…
そんな様々な出来事を人々は
この土地に纏わる怨念のせいだと語る…
何を隠そうこの場所は
日本の戦後史にドス黒き闇陰を残した
巣鴨プリズンの跡地…
東條秀機をはじめとするA級戦犯7名
そしてBC級の戦犯54名が
絞首刑等によりこの場所で処刑された…
それに付け加え
ロシアの諜報員として暗躍したスパイ
リヒャルド・ゾルゲも
終戦の前の年にここで処刑されている…
日本で初めての複合型都市施設として
開発された一帯で
五つのビルがひしめき合いながらも
その一角だけ敷地が欠け
公園にされてる事には
どうやらそういう裏事情があるらしい…
まさにこの場所が巣鴨プリズンの跡地…
そしてその片隅には
平和の碑と呼ばれる巨石が建っている…
刻まれた文字は「永久平和を祈って」
回り込んだその裏側には
誰の言葉なのかこう綴られていた…
第二次世界大戦後の東京市谷において
極東国際軍事裁判所が課した刑及び
他の連合国戦争犯罪法廷が課した
一部の刑がこの地で執行された…
戦争による悲劇を再び繰り返さない為
この地に前述の遺跡とし
この碑を建立する…昭和五十五年六月…
それは
ここで亡くなった人々の慰霊碑であり
そしてこの場所が
絞首台があった場所だと伝わっている…
それだけに幽霊の出没や目撃談は多く
石碑から出てくる長い霊体や
日本兵達の行進の噂
不思議な物音そして
火の玉騒動は新聞にも取り上げられた…
それに
サンシャインビルの中でも
警備員が夜中に足音を聞いた話は多く
地下街でも
度々不審な事が起こると言われている…
たいした根拠もなく戦犯達を断罪した
そんな暗い歴史の痕跡は
何ひとつ残されてはいないが
石碑に手向けられるささやかな献花は
決して絶える事がない…
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