ビタミン、ミネラル類は、体内の生化学的代謝を正常化するため、ガン予防とガン患者の免疫能を高めるために必要です。Newbold博士によると、彼のクリニックでは、特に、ガン患者では、ビタミンEを200国際単位/日、ビタミンAを20,000国際単位/日、ビタミンDを800国際単位/日、ビタミンB複合体を高単位、朝食後に摂取しています。また、ビタミンCは1日4回、茶さじ4分の1をコップいっぱいの白湯に溶かし食後飲みます。胃腸の調子が良ければ茶さじ1杯まで徐々に増やします。柑橘類もビタミンPを含むので食べます。ビール酵母製剤も摂取します。必須ミネラルは、未加工食品と新鮮な野菜や果物、豆類から摂取します。なお、ビール酵母には、ビタミン、ミネラル、食物線維が豊富に含まれています。プロバイオティクスは、ヨーグルト、乳酸菌サプリ、発酵食品から摂取します。これらの栄養療法で体調が回復したり、延命効果が認められたガン患者が増えています。
ガン患者は、肝油などでビタミンAを2万国際単位、摂取が勧められているが、肝臓、腎臓機能が低下しているガン患者は、医師の観察の元に、これ以下の摂取量が勧められています。いずれにしろ、大量のビタミンA摂取による副作用が多く報告されています。ビタミンB5(パントテン酸)も218mg/日の摂取が推奨されているが、これらのビタミン、ミネラル類が、肝臓や腎臓に負担をかける場合は、摂取量を減らすことを、Newboldクリニックでは行われています。なお、博士のクリニックでは、白血病などウイルス性ガンには化学療法が有効だが、葉酸錠(ビタミンM)との併用摂取は、白血病が悪化する可能性があるので実施していません。また、どんなガン患者にも葉酸錠は摂取させていません。Newboldクリニックのガン患者への栄養療法の概略ですが、世界各国でも、標準療法に併用してこれら栄養療法を実施している医療機関が増えています。更なる研究が待たれます。
References
H.L. Newbold,M.D. VitaminC against Cancer. Stein and Day/Publishers/New York. 1979
George E. Berkley. CANCER, How to prevent it &How to help your docter fight it. 1978 by Prentice^Hall, KInc.