そういえば、最近は仕事を選り好みしなくなったなあ。
そりゃあね、なんでも得意じゃないんですよ。
得意じゃない仕事でも、来るという事は何かあるんじゃないかと思うのでね。
次来なかったら、それはあちら側のそういう評価という事でさ。
もちろん体が一つしかないから、そこからこぼれる仕事は断るよ。
まあ、そういうやり方で、なんとか細々でも仕事が繋がってきたからそれでいいやと思ってるわけです。
駆け出しの頃は18禁の仕事が回ってきて、「こんな仕事、親に見せられないじゃないか」と思いました。
「ガンダムやナウシカに憧れて入ったのに18禁かよ」と思った。
でも仕事を辞めようとは思わなかったんだよな。
そういう怒りや挫折や思いつく限りのアイデアも、ほとばしる若さもすべて18禁の作品に投入しようと決めた。
結局それがどんな絵になったかというとさ。
巨大な化け物の巨大なチンチンが人を飲み込み、建物や街を破壊するという絵になった。
彼女もいなければ、お金もないし。
18禁の仕事しかなかったんだよ。
でも、そもそも嫌いじゃなかったんだよな。
親には見せられないけどさ。
そして今がある。