誰しもが記憶の蘇えりとともに、思い出す音楽があるかと思います。
私の絵画制作の半世紀の中で衝撃と感動を受け、今なおアトリエで爆音を立てる音楽が「WE ARE THE WORLD」です。
其の曲と結びつく作品があります。
先に「人類の愚行を描いた40年-りゅう王丸作品展」を開催するに当たり、数年前から作品の整理をしてきました。
画家として暮らしてゆく中で44歳の時の「なんという戦争なんだ--1988年」は、40年間の叫びの象徴的な作品です。
この絵を製作させた動機は、ベトナム戦争の陰に隠れていたアフリカ・ビアフラ紛争(1970)から始まる飢餓でした。
ベトナム戦争・そして終結への道・価値観の変容などで悶々とした最中の、ショッキングな報道でした。
画家として叫び出した作品でもあり、中央画壇との決別でもありました。