あれこれ散歩道

散歩道は鴨川のほとりです。
鳥、花、犬、人…、出会いはあれこれ、楽しい一日が始まります。

渉成園(枳殻邸)

2015-04-12 20:03:46 | Weblog
渉成園は東本願寺の別邸で、
周囲にカラタチが植えてあったことから枳殻邸とよばれています。
現在の建物は蛤御門の変で炎上し、明治時代に復興されました。


京都駅から河原町通を北上すると、河原町七条あたりから
左側に土塀が続きます。この土塀を反対側、
つまり西側に回ると入口があります。

入口を入ってすぐ正面には高石垣といって
石の寄せ集めのような垣に目を奪われます。
一般の家の庭から集めた石を利用した、
いわゆるリサイクルの石垣。
元石柱あり、元挽き臼ありで、
実にうまく組み立てられています。


この石垣にそって植えられたカラタチが
今も残っていて、白い花を咲かせていました。




庭園は「池泉回遊式庭園」で、
石川丈山の作庭と伝えられています。
若葉が映え、サクラの花びらが池に舞います。
ここの池は本願寺水道として疏水から引き込まれた水です。
池と池をつなぐ小川にはカワニナもいて
蛍も飛び交うそうです。




シダレザクラの植えられた白砂の一画に
かわいくて鮮やかなスミレの一株を見つけました。
園芸品種のビオラだそうですが、
これがウサギスミレなのかもしれませんね。


池を覗いたり、草木のお話を聞きながら庭園をまわっていると、
都会のまっただ中にいることを忘れてしまいそうです。
周囲の樹木が喧噪を遮っていてくれるのですね。