土塊も襤褸も空へ昇り行く:北村虻曳

随想・定型短詩(短歌・俳句・川柳)・写真
2013/11/11開設

裸足の童子 (七首)

2014-07-04 | 短詩

  裸足の童子               北村 虻曳

 浅瀬から乗り入れようぜチャリンコで砂の色した海底までも

 寄る辺なきはらから育てし狼の乳房痩せたり半島垂れて (Romulus-Remus 伝説)

 色黒き小さきあめ玉握りしめ異界の花に吸い込まれるよ

 大きく曲る流れにのってを嘴を脇に手挟み眠りの湖へ

 箔開き溢るる光に手を染めてポテトチップス畏み掴む

 押し寄せる高圧線をかいくぐり影踏む遊び草野の果てへ

 山野行く永き漂泊かき消えて小さき翁に目覚めていたり

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1 コメント

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いいですね。 (Etsuko)
2014-07-04 11:59:13
静かな郷愁。生きることへの諦念と愛。
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