<石鹸など>
昨年マルセイユを歩いて家への土産を探した。
前回来て気に入ったデイツ(ナツメヤシ)やイチジクのドライ・フルーツはむろん購入。前者はちょっとアクのある濃厚な干し柿という感じ。チュニジア産と書いてある。(イチジクは、前回、大学の談話室で出すとアリが這い出した。おそらくアフリカのアリである。移入生物はいけないから捻り潰した。)
食品以外を物色するうちに無骨な石鹸が目に入った。Savon de Marseilleとある。1辺5cm近くの立方体である。Savonはシャボン、つまり石鹸である。なんか聞いたことあるなという感じで見ていると、日本人の女の子のグループが次々やってきて買ってゆく。きっと銘品なのだ。ここ、人気があるのと愛想の良さすぎるのは案内書に載っている店だからだろう。
そこを離れて、地元の人が行きそうな暗い雑貨店に入ると、同様なのが少し安くであった。その中でも色々な添加物の入っていないのを手にして、英語はほとんど通じないのはわかっているが、「Is this fundamental one?」とよくわからん質問をした。「Oui, il est base.」てな感じで手を水平に動かしたから、飾り気のないやつという好みが通じたようである。そこで2個のセットを買った。好きな人には当地プロヴァンスの豊富なハーブを加えたものもある。
帰っておろすと実験で創る石鹸ような臭がした。が、慣れると気にならないし、胡散臭そうにしていた皮膚の弱い家族もOKだ。使っているうちに全員気に入った。それに、3人で風呂専用で使って1個で数ヶ月持つ。調べるとオリーブ油とパーム油で作られているらしい。鬱陶しい香料がなくてよい。
これがなくなるとネットで探した。似たようなのにアレッポ石鹸というのがあった。アレッポはいま大変なシリアの街である。「乾燥肌に良い」という宣伝があるのでこれを頼んだ。マルセイユ石鹸よりさらに大きな直方体で、3倍ほどありそうだ。これも似た使用感でとても良い。まとめて買うと1個600円程度。石鹸箱に立てて水切りをし、長持ちをはかっている。こちらはオリーブ油とローリエ油で作られている。
中学生の頃(1950年台)「猿は磨かないのになぜ磨く必要があるのだ」と考えて歯を磨くことをやめた。しかし恐ろしく歯石が付いていることに気がついて1年ほどで歯磨き再開。同じ中学頃には猿の使わぬシャンプーを使い始めた。少なくとも丹波ではシャンプーなるものの出始めの頃であろう。
30代にフーテン族の友人の意見で、まだ髪はふさふさしていたが、洗髪は石鹸のみに切り替え、歯磨きクリームは使わないようになった。この洗髪と歯磨きのやり方はいまも続いている。これが現在の頭の過疎化に対して、フーテン氏の言うようにプラスであったか、マイナスであったかは不明である。下宿時代に風呂屋では薬用石鹸を使っていたことがあるが、肌を刺す感じがあったのですぐやめた。要するに、人より早く珍しい物や風習に飛びつき、人より早くやめているのだ。
散髪は30年ほど、前方は自分で切り、後ろの方は相棒に切っていただいている。かくていまはシャンプー、コンディショナー、シェービングクリーム、化粧品など一切使わない。石鹸ぐらいは少し凝るのもいいだろう。
昨日これを書いているとき朝日新聞の2016年1月25日夕刊を見ると、
アレッポ石鹸の千年以上の歴史や現状が大きく載っていた。
僕の購入価額はいまの困難な状況下では妥当なようだ。洗髪にも適しているそうだ。僕の頭では髪がもつれたりしないから、他の石鹸でも物理学的には差し障りはないであるが。
またパーム油については、熱帯林破壊の問題が指摘されている。この記事です。
そこにもあるように、環境破壊に留意した産品を選ぶといいのだが、マルセイユ石鹸の場合はどうなっているのだろうか。またローリエ油なら良いのかなど、なかなか難しいものである。
昨年マルセイユを歩いて家への土産を探した。
前回来て気に入ったデイツ(ナツメヤシ)やイチジクのドライ・フルーツはむろん購入。前者はちょっとアクのある濃厚な干し柿という感じ。チュニジア産と書いてある。(イチジクは、前回、大学の談話室で出すとアリが這い出した。おそらくアフリカのアリである。移入生物はいけないから捻り潰した。)
食品以外を物色するうちに無骨な石鹸が目に入った。Savon de Marseilleとある。1辺5cm近くの立方体である。Savonはシャボン、つまり石鹸である。なんか聞いたことあるなという感じで見ていると、日本人の女の子のグループが次々やってきて買ってゆく。きっと銘品なのだ。ここ、人気があるのと愛想の良さすぎるのは案内書に載っている店だからだろう。
そこを離れて、地元の人が行きそうな暗い雑貨店に入ると、同様なのが少し安くであった。その中でも色々な添加物の入っていないのを手にして、英語はほとんど通じないのはわかっているが、「Is this fundamental one?」とよくわからん質問をした。「Oui, il est base.」てな感じで手を水平に動かしたから、飾り気のないやつという好みが通じたようである。そこで2個のセットを買った。好きな人には当地プロヴァンスの豊富なハーブを加えたものもある。
帰っておろすと実験で創る石鹸ような臭がした。が、慣れると気にならないし、胡散臭そうにしていた皮膚の弱い家族もOKだ。使っているうちに全員気に入った。それに、3人で風呂専用で使って1個で数ヶ月持つ。調べるとオリーブ油とパーム油で作られているらしい。鬱陶しい香料がなくてよい。
これがなくなるとネットで探した。似たようなのにアレッポ石鹸というのがあった。アレッポはいま大変なシリアの街である。「乾燥肌に良い」という宣伝があるのでこれを頼んだ。マルセイユ石鹸よりさらに大きな直方体で、3倍ほどありそうだ。これも似た使用感でとても良い。まとめて買うと1個600円程度。石鹸箱に立てて水切りをし、長持ちをはかっている。こちらはオリーブ油とローリエ油で作られている。
中学生の頃(1950年台)「猿は磨かないのになぜ磨く必要があるのだ」と考えて歯を磨くことをやめた。しかし恐ろしく歯石が付いていることに気がついて1年ほどで歯磨き再開。同じ中学頃には猿の使わぬシャンプーを使い始めた。少なくとも丹波ではシャンプーなるものの出始めの頃であろう。
30代にフーテン族の友人の意見で、まだ髪はふさふさしていたが、洗髪は石鹸のみに切り替え、歯磨きクリームは使わないようになった。この洗髪と歯磨きのやり方はいまも続いている。これが現在の頭の過疎化に対して、フーテン氏の言うようにプラスであったか、マイナスであったかは不明である。下宿時代に風呂屋では薬用石鹸を使っていたことがあるが、肌を刺す感じがあったのですぐやめた。要するに、人より早く珍しい物や風習に飛びつき、人より早くやめているのだ。
散髪は30年ほど、前方は自分で切り、後ろの方は相棒に切っていただいている。かくていまはシャンプー、コンディショナー、シェービングクリーム、化粧品など一切使わない。石鹸ぐらいは少し凝るのもいいだろう。
昨日これを書いているとき朝日新聞の2016年1月25日夕刊を見ると、
アレッポ石鹸の千年以上の歴史や現状が大きく載っていた。
僕の購入価額はいまの困難な状況下では妥当なようだ。洗髪にも適しているそうだ。僕の頭では髪がもつれたりしないから、他の石鹸でも物理学的には差し障りはないであるが。
またパーム油については、熱帯林破壊の問題が指摘されている。この記事です。
そこにもあるように、環境破壊に留意した産品を選ぶといいのだが、マルセイユ石鹸の場合はどうなっているのだろうか。またローリエ油なら良いのかなど、なかなか難しいものである。
北村さんの石鹸の写真を見て、また、「近いの休暇」が見たい病が再発。
と、思っていたら、戦争と石鹸の記事へ。妙な符合が変な感じです。
http://movie.walkerplus.com/mv12924/
写真では隣りにあるシリア爆撃の記事が目立ち、ねじれてしまった関係はどうにもほどき様が見えない感じですね。
ところで「近いの休暇」は「呪いの亀」を思い出しました。