土塊も襤褸も空へ昇り行く:北村虻曳

随想・定型短詩(短歌・俳句・川柳)・写真
2013/11/11開設

垂線 (五首)

2014-12-25 | 短詩
垂 線            北村 虻曳


石室の天に描かれた星辰のまたも一つが土へ墜ちゆく


朝冷えを覚える時節石に出て世代を終える虫が陽を浴ぶ


暗がりを滴り落ちる一筋の水の果てなる暗緑星雲


グリースの染みたる床を踏みしめて独りごちつつ真金を削る


うらがえりまたうらがえり葉一枚夕空高く吹かれていたり



                            削る = はつる



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