「どうしたんだ?ルミ子大丈夫か」
ハッと気づくとルミ子は床の中に居た。
夫の透が心配そうに覗き込んでいる。
ルミ子はビッショリと汗をかいていた。
「何でもないの。変な夢を見ちゃった」
ルミ子は夫の胸に顔を埋め、嫌々をするように擦り付けた。
「ねえ、今、戦争なんか起きないよね?」
「何言い出すんだ。いつの世だってその危険性と隣り合わせだ。ただ僕たちに出来る事はその日の勤めを果たして、理不尽な命令には従わない事だ」
透はあくびをした。
「それよりもう一眠りさせてくれ」
やがて夫は気持ち良さそうにいびきをかき始めた。
又、この人と平穏な毎日が続けられる。
満たされた思いで幸せになった。
ルミ子は思い切り伸びをした。
「でもたとえこの愛する透と一緒でも、二人きりで世界の終わりなんて見たくないの!
決して」
自分たちだけが生き残る道よりも、大勢で生き残れる道を選びたいとルミ子は心から思う。
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