読書の森

忘れられない営業マンたち 最終章



勇躍、渋谷東急東横店まで行った。
スタイルは上品なOL系でまとめた。
まだそのころはかなり見られた姿なので、店員は実に丁寧に扱ってくれた。

しかし、例によって方向オンチ、数ある品目を選ぶのは大変だ。

真っ赤なスケスケのブリーフとショーツ、まるでおもちゃでも買う様に差し出した。
「コンペの賞品で」と言うと、納得して一つ一つ綺麗に包んでくれた。

どうも昔の方が店員のサービスの質は良かったようだ。




分捕り品の様に賞品を東横の紙袋に入れ、勇んで帰ると、ごくあっさりと営業は受け取る。
お金の精算を済ますと知らんふり。
私は苦労した選択の品々を確認して欲しかったんだ。
もっとも真っ赤なパンティを堂々と出すと問題があるだろうが。

これは、どうやら営業のプライベートな用であったらしい。
皆知らんふりだったが、お陰で誤解を受けた。

その人は海外出張の度に可愛い土産を買ってきてくれたが、以来迷惑に思った。


ニコニコ嬉しそうな顔して「お父さん買ってきたよ」てな調子で渡したから、好意と取られたのだろう。

「それは嬉しかったさ、自分のものじゃなくても、一杯自由に買うのって面白いじゃないさ」
と言いたい。
私は単に買い物ゲームを楽しんだのだった。

と言うわけで、私にとって、トホホな営業さんたちとの仕事のお付き合いは長く続いたのだった。

何の特別な思いが無くても、誤解って生まれる。
多分警戒心なさ過ぎなんだろう。

読んでいただき心から感謝です。ポツンと押してもらえばもっと感謝です❣️

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