殺したい人 その8
6月の晴れた日曜日、英美はウキウキと身支度を整え、出かける用意をした。 綺麗にお化粧し...
殺したい人 その9
英美の顔は、よそよそしく、冷たくなった。 「焦ってあなたみたいな人と結婚したのが失敗...
殺したい人 その10
英美は声もなく倒れた。 ぐったり横たわる彼女の周りには、花瓶の欠片が散らばる。 この光...
殺したい人 その11
「課長!」 久人の後ろから、聞き覚えのある女の声がした。 振り向くと、小柄な中年の女が...
殺したい人 最終章
ミワは小作りな顔立ちをしてる、目鼻立ちが整っているのに、強くアピールするものがない。そ...
2011年3月11日午後2時46分 その1
その日の午前、私は駅前まで買い物に行った。 首都圏にある小さな街は、いつもの平和な佇ま...
2011年3月11日午後2時46分 その2
ガスは自動的に止まり、水道は出なかった。 幸い水はストックが有り、電気は通ったので、レ...
2011年3月11日午後2時46分 最終章
三日目、朝早く買い物に出かける。 ガスは来てるが水道は出ない。 通る道はボコボコに窪み...
大きな戦争 小さな思い出 その1
私は気儘な一人歩きが大好きである。 長くも、早くも歩けないが、見知らぬ町の見知らぬ風景...
大きな戦争 小さな思い出 最終章
宝石の様な戦時の記録、まだ充分読み切れていない。 読んだ中で一番感激したのは疎開の記...