アラフィフおひとりさまの現実

何てことのない日常を綴っております。

戸惑い

2018-01-14 19:06:29 | 彼のこと
初めて会った日、私達はLINEを交換しました。LINEになってから彼は、「あなたのことが好きです」オーラ全開の内容で送って来るようになりました。

彼の気持ちが日々高まっている一方、私は気持ちが徐々に落ちているのがわかりました。それは、彼がどうこうではなく、私自身の問題でした。
このまま彼と親しくなっていいのかという迷い、家族への後ろめたさ…。


そんなことを感じていた時、夫の親友からメールが届きました。

「毎日アイツを思い出す訳ではない
けれど、アイツの顔がふとよぎる時、胸が痛くて仕方がない
俺でさえこんなに苦しいのだから、家族はどんなにか苦しいだろう」


私も全く悲しくない訳ではありません。

特に亡くなるまでの数か月、入退院を繰り返し一人で体を動かすこともままならなかった夫に、残りの人生どうやったら「こんな体だけど、生きているのも悪くない」と思って貰えるだろうか、と家族としてそればかり考えていました(まさかすぐに亡くなるとは思っていなかったので)。夫への愛はなかったかもしれませんが、家族の情はあったのです。

最後の数か月を思い返すと、胸が締め付けられます。
夫が心肺停止をした後、蘇生し一瞬意識が戻って最後に話した場面は私の脳裏に焼き付いて、時々私を苦しめます。
でも、その痛みや苦しみ、悲しみもすべて私自身のもの。誰かがその大きさを決めたり、深さを測るべきではないと思っています。

ですから、夫の親友の気遣いは本当に有難かったのですが、私には土足で心の内に上がられたようにしか感じられませんでした。

そして、夫が亡くなってからぎゅっと蓋を被せていた自分の気持ちが、バンと弾けた瞬間でもありました。


色々な気持ちが綯い交ぜになり、心穏やかに楽しく彼とLINEしたり、会ったりは出来ないと思った私は、事情を話し、しばらく距離を置かせて欲しいと伝えました。
それはとても自分勝手な言い分だったのに、

「わかりました、何年でも待ちます、気持ちが落ち着いたら連絡下さい」

と言い、その日から本当に彼はぱたりと連絡を絶ちました。






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