アラフィフおひとりさまの現実

何てことのない日常を綴っております。

出会い1

2018-01-09 21:37:38 | 彼のこと
夫の仕事や様々な手続きの関係でお休みを頂いていましたが、1か月後仕事を再開しました。
淡々と仕事をこなし、職場と家を往復する毎日。

表面上は静かな生活でした。
しかし心の内は、ずっと細かな白波が立っている状態でした。いつも落ち着かず、もやもやすっきりしない感じで、穏やかな気持ちからは程遠いものでした。


「このままじゃ、病んでしまいそう」

そう思った私は、散策したりハイキングしたりするサークルに参加すべく、ネットで検索を始めました。
年齢層も近くて…
自分の住む地域から参加しやすそうで…
危なくなさそうで…
おぉここは良いかも…
お目当てを見つけて、早速登録。その中のあるコミュニティに参加することにしました。


「早くお寺巡りとか行ってみたい!」

久し振りに何だかワクワクしていましたが、私の休みが不規則でなかなか都合が合わず、イベントに参加出来ないでいました。
そんな時にメールをくれたのが彼だったのです。

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夫のこと3

2018-01-09 01:17:14 | 夫のこと
浮気相手が、夫の職場にいるバツイチの女性であることは、LINEの内容からも想像がつきました。
葬儀では、夫の職場から数人の職員が手伝いで入ることがわかっていたので、恐らくそこに来るだろうことも予想していました。

葬儀当日。
夫の職場から手伝いの第一陣が到着し、まずは棺に線香をあげて下さいました。
この時、ひとり泣き崩れる女性を見て私はすぐに理解しました、あぁこの人なんだなと。
彼女は、周りに支えられながらではないと歩けないほど泣いていました。

そしてそれを支える女性達に睨みつけられる妻の私。それは翌日告別式が終わるまで続きました。
そのような状況下で涙など一滴も出ようはずがありません。
あの時の私は涙も流さぬ気丈な妻に見えたでしょうか? 
それとも涙も流さぬ冷たい妻に見えたでしょうか?


夫は確かに気遣いの人で、多くの方々から慕われていました。だから沢山の方が若くして亡くなった夫を惜しみ、涙と共にお悔やみの言葉を掛けて下さいました。そんな夫を誇らしく思わない訳ではありませんでしたが、一方で褒められれば褒められるほど、本当はそんないい奴なんかじゃない、この男は家族を裏切っていたどうしようもないヤツなんだ!と言ってやりたくもなりました。


そうしてすべてが終わった後も私は心から彼の死を悲しめないまま、おひとりさま生活が始まりました。
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夫のこと2

2018-01-09 00:20:50 | 夫のこと
夫が危篤状態に陥ってから、私は夫の携帯を使って仕事関係の方や友人とやり取りをすることが必要になりました。もちろん今まで夫の携帯に興味もなかったので中身を見たこともなかったし、今後についてやり取りをしている間も忙しくて中身を見る余裕はありませんでした。

ところが、いざ夫が亡くなり慌ただしく色々なことを段取って、もう明日が葬儀という夜、何気なく夫のLINEを開きました。そんなに多くはない登録者とのトークを1つずつ開いて見ていたら、あれ?と思うやり取りを見つけてしまったのです。

まさかの夫の浮気でした。

離婚に同意していたものの、夫はずっと離婚はしたくないと言い続けていました。何とか離婚をしない道はないだろうか、どうしても別れたくないんだ、と。だから病気が理由とは言え、また家族としてやって行こうという流れになった時には、心底ほっとした様子に見えました。
20数年間の結婚生活の中で1度も浮気の心配をしたことがなかった私にとって、夫の浮気はまさに晴天の霹靂でした。


私が携帯をチェックする妻ではなかったためか、無防備にその証拠は残っており、夫を亡くて精神的にもおかしな状態になっていた私は、遡ってすべてそれを読み漁ったのです。
でも他人様の携帯を覗き見していいことは1つもありません。
ふつふつと湧き上がる怒りと、それをぶつけるべき相手はもう亡くなっている事実と、自分が支えて来たと思っていた夫の闘病生活は気持ちの上では浮気相手が支えていたのかもしれないという虚しさで、気が変になりそうでした。


それでも、この事実を年老いた両親達に聞かせることなど出来るはずもなく…そしてこの先も私の胸にしまって墓場まで持って行くつもりです。
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