心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

北アルプス 唐松岳から五竜岳への縦走(4) 牛首の岩場を下って五竜山荘へ

2016年08月29日 | 北アルプス


唐松岳(2,696m)・五竜岳(2,814m) (つづき)

 唐松岳頂上山荘まで戻り、尾根を南にたどって五竜山荘へ向かいます。


 この尾根には途中、”牛首”からスタートする岩場の下りがあります。要所要所にクサリがかかっているし、そのクサリを使ってよじ登らないといけないような場所もありません。ですから特別な技術は必要ないのですが、思わず足のすくんでしまうポイントがいくつもあり、細心の注意を払って降りなければいけませんでした。ここでは足を滑らせることのないように、とにかく一つ一つ足場を確認していくことに尽きます。足場が水平になっていない場所ではなおさらです。
 まだ下りは終わらないのかなと思うほど下りました。下った分と同じだけ、後で登り返しが待っているので、出来るだけ下りたくない気持ちになります。


 陽射しがいっぱい当たる広い斜面になりました。岩場を降りるときは神経を遣いましたが、ここまで来れば安心して歩くことができます。槍ヶ岳に登頂した時は立山に隠れて見えなかった剱岳のシルエットが複雑な線を描き、緩やかな飛行機雲が剱岳の方向に向かっています。背後には、横へ横へと裾野を広げようとする唐松岳がそびえています。青空には上弦の月が浮かんでいました。


 すぐそこだと思っていた五竜山荘は、唐松岳頂上山荘から3時間もかかりました。意外と体力を使う尾根歩きでしたが、その分楽しみも大いにありました。
 夕食はカレーです。多くの山小屋ではカレーは定番ですが、僕が泊まったことのある山小屋の中では、夕食にカレーが出たのはこれが初めての気がします。スコッチエッグと一緒に食べるカレーはとても美味しかったです。初めての「山の日」は、TVでも山にまつわる話題が多く、八ヶ岳の硫黄岳や本沢温泉の露天風呂(日本で一番標高の高い場所にあります)などが放送されていました。





 (登頂:2016年8月中旬) (つづく)



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