立山(別山(2,880m)・真砂岳(2,861m)・大汝山(3,015m)・雄山(3,003m))
((2)のつづき)
翌日は朝6時前に目覚めました。風はやみましたが、今にも降り出しそうな曇り空です。今日は縦走するのは難しいのかなという気がしました。
ところが、朝食が終わって7時になると、雲があっという間になくなって青空に変わりました。
山の天気は変わりやすいといいますが、立山のそれは特に変わりやすいと思います。初めて立山に登った時、頂上では天気が良かったのに、たった5分ほどで何も見えなくなってしまったからです。
天気が悪くなる時も良くなる時も、立山の変化は劇的だと思いました。
7時半にみくりが池温泉を出発しました。今日のルートは、みくりが池温泉から雷鳥平に下って別山→大汝山→雄山の順に歩くか(時計回り)、反時計回りに歩くかの2通りがありますが、時計回りを選択し先に雷鳥平へ下ります。
エンマ台から雷鳥荘までりんどう池の周りを歩くところは、火山ガスが流れてきて、ハンカチで口を覆わないと先に進めないこともある場所ですが、無風の今日はその心配はありませんでした。ふき流しは全く動かずに真下を向いていました。
りんどう池を挟んで反対側は「血ノ池」で、酸化鉄で水面が赤く見えるのでこの名前が付いているそうですが、そんなに濃い赤色ではなく、名前からは想像できないほど平穏な池塘と湿原です。
りんどう池は涸れてしまいそうなほど小さく、水面は宝石をのぞき込んだように透明感のある青色で、そこに地獄谷の噴気が映っていました。
雷鳥荘から雷鳥平まで急な石段を下ります。反対方向に歩くと、逆にここを登らなければいけなくなります。時計回りコースにした一番の理由です。
雷鳥沢をわたって、剱御前小屋まで登ります。
(登頂:2020年9月中旬) (つづく)