心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

秋田県・田代岳 ブナの森と高層湿原の山(1)

2020年10月08日 | 東北の山


田代岳(1,178m)


 白神山地は、1993年に日本で最初に世界遺産へ登録された場所の一つです。青森と秋田にまたがる白神山地を、世界遺産の登録エリアよりも広くとらえると、田代岳はその最も東側にあります。
 五色湖の水面に、厚い雲と白い太陽が映っています。登山口へは、ダム湖から先は舗装もされておらず、壊れたままのガードレールが放置されています。道には大きな水たまりがたくさんできています。
 荒沢登山口は目立たない場所にありました。標識がなければ分からなかったかもしれません。
 まさに山奥です。もう少し進んだところには、三菱重工業のロケットエンジン試験場があります。試験場からものすごい音が出るので、できるだけ人里から離れた場所にする必要があったとのことです。登山口には「大きい音が発生することもありますので、ご注意ください。」という立て札がありましたが、今日は山中でその音を聞くことはありませんでした。人工的な試験施設があるとは、とても信じられない場所です。


 沢の流れに沿った登山道は、最初から立派なブナが多いです。曇りの天気も手伝って、鬱蒼とした自然そのままの森の色が出ていました。カメラを縦向きにしても入りきらないほど、背の高い樹も多いです。
 9月なので花は少なく、大きな花はミヤマシシウドくらいでした。その代わりに多かったのがキノコでした。大きなブナの倒木にも苔と一緒にキノコが生えています。小さいものから大きなものまで、形の整ったきれいなキノコが多かったです。種類も名前は分かりませんが、もし可食のものならとっくに食べられているのではと思います。ということで、食べられないキノコの方が多い気がして仕方がありません。
 傘の真っ赤なキノコを見つけました。美味といわれる絶品のタマゴダケかもしれません。
 沢は、地図の上ではすぐに途切れていますが、実際にはもう少し先まで続いており、水の流れるすぐそばを歩くところもありました。付近は登山道が二手に分かれており、もう一つの道「林間下山ルート」は沢から少し離れた場所を通っています。






 (登頂:2018年9月中旬) (つづく) 



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