大雪山 黒岳(1,984m)・北鎮岳(2,244m)・旭岳(2,291m) (つづき)
「~ 大雪山群峰の盟主ともいうべき北鎮岳の頂に達して、さらに驚きぬ。周回三里ばかりの噴火口を控えたり。その噴火口は波状の平原に連れるが、擂鉢の如くには深く陥らず、大皿の如くにて、大雪山の頂上は南北三里、東西二里もあるべく、その周囲には北鎮岳、凌雲岳、黒岳、赤岳、白雲岳、熊ヶ岳、など崛起し、南に連りて旭岳孤立す。 ~」(大町桂月『層雲峡より大雪山へ』(近藤信行編『山の旅 大正・昭和篇』(岩波文庫))
お鉢平展望台ではまた素晴らしい景観が広がります。
確かに、擂鉢ほどは深くない火口がスケールの大きさを生み出し、稜線に伝って残る雪が開放感を演出しています。手書きの看板にも味があります。
残雪を登り切ると、北海道で二番目に高い北鎮岳の頂上です。
「孤立」している旭岳の方向に、雲がかかり始めました。
烏帽子岳のピークが、さらに小さくなっています。大雪山の大きな高原は、一つ一つの山々を小さく見せてしまいます。大平原の中には、ところどころ小さな崖のような部分もあります。
西側の山は比布岳(2,197m)で、”~~~エレキバン”のような名前の山です(読みは同じです)。プリンの形をしていて、カラメルの部分には石がゴロゴロしていました。
比布岳は上川郡東川町と上川町の境目に位置しています。
同じ上川郡には比布町という町もあり、「世界一大雪山がきれいに見える町」と宣伝をしています。
(登頂:2013年8月上旬) (つづく)