心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

北海道・大雪山 黒岳から北鎮岳・旭岳への縦走(1)

2020年03月09日 | 北海道の山


大雪山 黒岳(1,984m)・北鎮岳(2,244m)・旭岳(2,291m) 

富士山に登って 山の高さを語れ。大雪山に登って 山の大さを語れ。
 
大雪山は北海道の中央に磅礴して、七、八里四方の地盤を占め頂上の偉大なること、天下に比なく、群峰攢って天を刺し、旭川の市街を圧す。 ~」(大町桂月『層雲峡より大雪山へ』(近藤信行編『山の旅 大正・昭和篇』(岩波文庫)


 層雲峡からまず黒岳へ登り、そこから北鎮岳と旭岳への縦走です。
 おとといの十勝岳以上の晴天です。
 大雪山の中でも、旭岳は北海道で最も高い山です。しかし、ロープウェイとリフトのおかげで、日帰りで縦走を楽しむことができます。
 背後にニセイカウシュッペ山がそびえています。大きな壁のような存在感もありながら、頂上の稜線には軽快感もあります。
 リフトを降りてから、最初の頂上・黒岳へはすぐ登れます。1時間20分で、山頂に着きました。大雪山はそこからが長くて楽しいです。

 「~ 偃松いつしか尽きて、ここに黒岳の一峰の上に立てり。さても大雪山の頂上の広きこと哉。南の凌雲岳、東の赤岳、北の黒岳の主峰など、ほんの少しばかり突起するだけにて、見渡す限り波状を為せる平原也。その平原は一面の砂石にして、処々に御花畑あるのみにて、目を遮るものなきのみならず、足を遮るものもなし。 ~」(大町桂月『層雲峡より大雪山へ』(近藤信行編『山の旅 大正・昭和篇』(岩波文庫)) 
 
 黒岳から旭岳までを、1つの大きな山頂と思ってもいいくらいの景色が広がっています。黒岳から見える山々すべてが大きいです。ここでは、青空も大気もすべて大雪山のためにあります。
 山頂が真っ平らな山はいくつかあるものの、「波状を為せる平原」と書かれた大雪山の風景は、他のどの山とも違うのです。
 黒岳から黒岳石室に向かって下ります。石室の北にあるピークは大町桂月にちなんで、「桂月岳」という名前が付いています。
 桂月岳と凌雲岳の間を雲海が通って行きます。雲の向こうに愛別岳が唯一、はっきり一点で分かるピークを控え目に示しています。


 ニセイカウシュッペ山(1,883m)





 (登頂:2013年8月初旬) (つづく)



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