羅臼岳(1,661m) ((2)のつづき)
岩の道を下って、フードロッカーのある羅臼平まで帰ってきました。
再び分厚い雲海の下に戻ってしまいました。
知床半島は最も長い場所で25km、羅臼岳の付近は15kmほどの幅しかありませんが、その西側(ウトロ)と東側(羅臼)で気候が全然違うといいます。夏は根室海峡に面する羅臼の方が気温が低く、冬は逆です。羅臼町は、北海道の中でも、夏の気温が低い場所の一つです。
周囲およそ60kmの利尻島でも、西側の沓形は晴れていて、反対側の鬼脇では大雨が降っていることがあると聞きました。
今日は曇り空に、山頂だけが抜けるような青空とものすごい雲海、全く違う二つの条件がせめぎ合う場所でそびえる山に、ふさわしい天気という感じがしました。
登った時と同じルートで、登山口の木下小屋まで下りました。この長い、原生林の登り(下り)があるから、頂上での充実した時間があったと思います。
登山道では気配すら感じなかった熊が、木下小屋から斜里へ帰る途中の車から見えました。
一週間で、利尻山・斜里岳・羅臼岳の三座に登れ、新婚旅行以来の礼文島にも行けて、充実した北海道旅行になりました。
知床では、「ルートイングランティア知床斜里駅前」で3泊お世話になりましたが、源泉かけ流しの温泉は露天風呂まであって、登山の疲れを回復するには最適でした。
夜は、駅近くの居酒屋「車馬道」さんに行きました。横浜の馬車道のような名前ですが、順番は馬が先でなく車が先です。
メニューにある「珍獣の焼き」の中から、僕が「ひぐまの焼き」、奥さんが「海馬(とど)の焼き」(どちらも1,350円)を注文してみました。
すき焼き風の味付けの中から、野生の雰囲気が凄くしてきました。ヒグマとトドの肉は、似ていましたが、トドの方はヒグマに海の香りが少し付け足されたような味でした。
山は曇りでも、オホーツク海の一角に陽が射し込んでいました。
(登頂:2017年8月上旬)