塩見岳(3,052m) (つづき)
翌朝は、4時半に小屋を出て山頂を目指しました。
遠くから見ると兜のようになっている部分の登山道は岩場になっています。地図には「危」マークが2つ付いていましたが、ゆっくり通り過ぎ、1時間で山頂に着きました。
塩見岳の山頂は西峰・東峰に分かれ、三角点は3,047mの西峰にありますが、3,052mの東峰の方が高いです。
北の方には、仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳が見えます。南アルプスで最初に登った山と、二番目に登った山です。仙丈に登ってから7年経ち、久しぶりに登ってみたいと思いました。
扇型をした間ノ岳は見覚えがあります。山容が大きすぎて、北岳の姿をほとんど隠しています。
間ノ岳から見た塩見岳は、北アルプスのジャンダルムのような姿をしていました。ジャンダルムには怖くて絶対登れそうにありませんが、今やそのジャンダルムに似ていると思った塩見岳の山頂に立っています。
塩見岳から富士山までの間に、藍色の山並みが幾重も走っています。太陽は残念ながら雲に隠れていますが、まるで掛け軸の墨絵のようです。間ノ岳や千枚岳からの富士が”動”の景色なら、塩見岳からの富士は”静”の景色でした。
(登頂:2018年7月下旬) (つづく)